2013年8月14日水曜日

ハズレっぱなしの「地震雲」


「地震雲」ファン、あるいはもっと症状が進んでしまった「地震雲」信者にとっては“残念”な記事です:

ところで、今朝の『朝日新聞』に掲載された以下の記事。添えられている写真に写っている3条の直線的な雲は、見る人が見れば「地震雲」なのかも知れません:

アルコール中毒気味の住職のプライバシーを慮ってか、写真は「13日午前、宮城県北部」で撮影したとしか書かれていません。

しかし、ある程度の推定はできます。地面に写っている住職の影の長さから太陽の高度(仰角)は約45°。宮城県北部で8月13日に太陽がこの高度にあるのは午前9時前後。その時の太陽の方位角は110°(東20°南)です。したがって、住職が見つめている海(画面奥)は北の方向にあります。

宮城県北部で北に海が見える地域という限定情報に、写真から得られる別の情報、たとえば、海の手前に見えている大きな看板のようなもの、小川が流れていることなど、さらに、記事の記述から得られる情報、たとえば、「津波に襲われた宮城県北部の集落」「山際の高台に一軒の寺がぽつんと残っている」「津波に耐えた本堂」「寺の敷地にあるプレハブ小屋」などを合わせて、グーグル・マップやストリートビューで時間をかけて捜索すれば寺の特定ができると思います。

写真に写っている「地震雲」の伸びている方向を知りたかっただけなのですが、話があらぬ方向に逸れてしまいました。話を元にもどします。この「地震雲」はおおよそ南北方向に伸びているようです。宮城県北部を起点として、北の方向は北海道西部やサハリン(樺太)、南の方向は福島県沖や房総半島沖になります。直交する方向は、三陸沖、新潟・秋田県沖です。この「地震雲」に対応する地震が起きるでしょうか。


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