2017年7月30日日曜日

「第七の大陸」の証拠は見つかるか


プラトンが書き記したアトランティスやチャーチワードが唱えたムー大陸が否定され、さらには、太平洋に散在するシャツキー海台などの巨大海台はかつては一ヶ所に集まって大陸を形成していたとするパシフィカ大陸説もプレートテクトニクスによって否定された現在、第七の大陸として有望なのはジーランディア(地図)なのだそうです。7月下旬からジーランディアを掘削する計画があるそうです:

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津波が残した地名


『河北新報』のコラムから。宮城県気仙沼市の大島(地図)に残る津波にまつわる地名 ―― 境、竹の下、休石(やすみそ)、鯨、舟こぼれ。東日本大震災の津波でも、地名の由来そのままの現象が起きました:

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2017年7月29日土曜日

海に沈んだ大陸の謎


海に沈んだ大陸の謎 最新科学が解き明かす激動の地球史』(佐野貴司著、講談社ブルーバックス)に対する書評記事です:

国語の教科書でプレートテクトニクスを学んだ人たちがいることは初耳でした:
この『海に沈んだ大陸の謎』 は2017年の現在、27歳から42歳の読者に特にオススメしたい。なぜならその年代は小学五年生の国語の教科書で大竹政和による「大陸は動く」というプレートテクトニクス理論を扱った説明文を目にした可能性があるからだ(光村図書の国語教科書において2003年度版まで掲載されていた。光村図書は小中学校の国語教科書でトップシェアだそうだ)。そこで大陸がプレートの動きによって動いていることを、“国語”の授業で学んでいるので本書の内容がとっつきやすく思えるだろう。

書籍の説明には「じつは、現代の地球科学では海底に大陸があってもおかしくない、と考えられています。実際に、地球科学者たちは調査船に乗り『海に沈んだ大陸』を探しています。本書の著者もその1人」とあります。アトランティスやムー大陸云々がプレートテクトニクスと相容れずオカルトとみなされることが多い昨今、意外に思う方がおられるかも知れません。


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富士山の側火山


以下の記事には富士山を題材にした風景写真が多数掲載されていますが、冒頭の写真に目がとまりました。富士山のほぼ真北にある新道峠(地図)から撮影されたものですが、富士山の西側斜面(写真に向かって右)にはコブのような盛り上がりが多数見られるのに対して、東側斜面(写真に向かって左)はいたってなだらかです:

西側山麓でコブのように見えているのは側火山だと思われます。富士山の側火山は、北西-南東方向に整列する傾向があるのですが、冒頭の写真では北西側の側火山だけ見えていて、南東側の側火山は富士山の山体に隠されて見えていないようです。

富士山の側火山については以下を参照してください:

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メガマウス出現 ― インドネシア・コモド島


7月25日、インドネシアのコモド島(地図)北端部の沖合で、ダイビングを楽しんでいたイギリスからの観光客がメガマウスに遭遇し動画に収めました。動画には、メガマウスが撮影者を横目で観察しながら悠然と泳ぎ去る様子が写っています:

上記『Daily Mail』紙の記事によると、今回の目撃は1976年にメガマウスが発見されて以来、64回目だそうです。

それにしてもコモド島は凄いところです。陸にはコモドオオトカゲ(コモドドラゴン)、海にはメガマウス。


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FM電波観測による地震予知 ― JYAN研究会


『産経新聞』から、アマチュア無線技士らによる民間の地震観測ネットワーク「JYAN研究会」を紹介する記事です:

同じFM電波を使った地震予知でも、八ヶ岳南麓天文台の串田氏がおこなっているセンターチューニング法とは方式が異なるようです。

2017年7月28日金曜日

人間を怖がらない野生のイノシシの子どもを保護


7月24日、和歌山県田辺市龍神村(地図)の山中で、人間を怖がらない野生のイノシシの子どもが保護されました。「普通なら人間に寄ってくることはない」、「狩猟を始めて25年になるが、こんなイノシシは見たことがない」:

人に飼われていた可能性があるのではと思いますが、その一方で、地震の前には野生の鳥獣が人に近づいてくることがあるのではと思わせる事例もあります。下の大分県中津市の事例では、翌年4月に熊本地震に連鎖して、大分県中部を震源とする震度5弱や震度5強の地震が発生しています:

今回イノシシが保護された和歌山県とは紀伊水道を挟んで対岸にあたる徳島県では、以下の様な事例が報道されました:

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2017年7月27日木曜日

双頭のハスが開花 ― 福井県永平寺町


7月22日、福井県永平寺町の慶崇寺(きょうそうじ、地図)で、1本の茎に2つの花がついた双頭蓮が見つかりました。「2~3万株で一つあるかどうか」(南越前町公共施設管理公社):

7月4日には京都市の寺で双頭蓮が見つかっています:

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イエローストーンの群発地震続く (続報)


7月19日付「イエローストーンの群発地震続く」の続報です。

『New Scientist』誌の記事から。イエローストーン国立公園(地図)の北西部で続いている群発地震の発生回数が、6月12日の開始以来6週間で約1400に達しました:

群発地震が起きているのは、1959年に死者28人を出した大地震が発生した Hebgen湖(地図)の近くですが、群発地震を監視している地質学者は、この群発地震が新たな大地震につながることはない、と考えています。

米国地質調査所(USGS)イエローストーン火山観測所所長の Jacob Lowenstern 氏は「通常、大地震の前に今回のような群発地震が発生することはない。1959年の大地震からあまり時間が経っていないので大地震を起こすほどの歪みがまだ蓄積していない。十分な歪みが溜まるには200年前後のオーダーの時間が必要だ」と述べています。

ソルトレークシティーにあるユタ大学の Jamie Farrell 氏は次のように語っています。「今回の群発地震は、群発地震としては規模が大きいが、イエローストーンで記録された群発地震の中で最大というわけではない。群発地震はイエローストーンではありふれた現象だ」、「イエローストーン・スーパーボルケーノで顕著な活動が起きる可能性は低い」、「今回の群発地震が、地下の浅いところのマグマの動きと関連していることを示す兆候はない。イエローストーンを訪れる人々はイエローストーン火山系の噴火を心配する必要は全くない」

Lowenstern 氏は「この群発地震は低レベルながら依然として活発で、あとひと月は続くだろう」と予測しています。


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ハワイ上空の巨大放電


7月24日にハワイのマウナケア山から撮影された ”Gigantic Jet” と呼ばれる放電現象です(写真)。発達中の強力な雷雲の頂から上空に向かって起きる放電現象で、先端は80kmほど上空の電離層に達するとのことです:

同様の放電現象にスプライトがありますが、スプライトは肉眼で捉えるのが困難であるのに対して、この ”Gigantic Jet” は肉眼でも見えるようです。ただし非常にまれな現象で、2001年から2002年にかけてプエルトリコと台湾で初めて記録されて以降、わずかに十数回しか目撃されておらず、そのほとんどは外洋での目撃であるとのことです。


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太陽に「白い黒点」現る


太陽に元気がなく黒点の少ない状態が続いていますが、”white sunspot”(白い黒点)が出現しました。正しくは ”faculae”(白斑)と呼ばれる現象で、周囲より温度が高いために白く輝いています。7月25日に NASA の太陽観測衛星 ”Solar Dynamics Observatory”(SDO)が撮影した画像で、光球の左の縁近くに写っています(Spaceweather.comのサイトより):

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2017年7月26日水曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-169)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 7月23日16:00 付けで更新情報を出しています ―― 前兆終息せず、地震発生時期に3つの可能性:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全終息したことを確認後に計算し確定する予定。現状で可能性があるのは
  • 7月27日± または
  • 8月1日± または
  • 8月7日±
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 岐阜県、愛知県、福井県、石川県南部、滋賀県北部、京都府北部など 更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
火山近傍の可能性が示唆されるため、地図上に御嶽山・乗鞍岳・焼岳領域と白山領域を斜線で表示。
前兆影響局誤認の場合は福島付近の可能性があるが、不整合な前兆があるため上記が考えやすい。
推定規模 M7.8 ± 0.5
7月11日から14日にかけて出現した噴火前兆が関連している場合には、地震活動にともなって火山噴火の可能性もあり。
推定地震種 震源の深さ30km以浅の陸域地震
 

▼ 現状
  • CH02(八ヶ岳) 静穏だったが、7月14.7日14.5日から特異前兆が出現。継続中。(←前回の更新情報と比べて日付が修正されています。)

  • CH17(八ヶ岳) 7月19.0日から糸状特異が出現。7月21.8日に終息。

  • CH21(八ヶ岳) 7月19.0日から静穏基線となるも、7月20日昼から弱い前兆が再出現。継続中。

  • CH26(八ヶ岳) 静穏化せず、弱い前兆が継続中。

  • CH29(八ヶ岳) 7月18.0日を中心に特異状態前兆が短時間出現。今回の更新情報では記載なし。

▼ 考察
  • 現在は第24ステージ。

  • CH02、CH21、CH26の前兆が継続していることから、7月26日以前の地震発生の可能性は否定される。

  • 第24ステージの前兆出現状況を見直し、7月26日以前の地震発生を否定した場合、3つの可能性 ―― 7月27日±、8月1日±、8月7日± ―― が否定できない。

  • 火山前兆(7月11日から14日にかけて出現、7月18日に再出現)からも3つの可能性 ―― 7月27日±、7月30日±、8月7日± ―― が算出される。

  • 上記3つの時期を総合した7月27日~8月8日の期間中に対応地震発生となる場合の、前兆完全終息時期と対応地震発生時期の関係は以下のとおり(現時点での最終極大=7月20.8日以降に新たな極大が出現しないと仮定):

  • 前兆終息 → 地震発生 前兆終息 → 地震発生
    7月25.6日 → 7月27日± 7月30.8日 → 8月3日±
    7月26.4日 → 7月28日± 7月31.6日 → 8月4日±
    7月27.1日 → 7月29日± 8月1.3日 → 8月5日±
    7月27.9日 → 7月30日± 8月2.1日 → 8月6日±
    7月28.6日 → 7月31日± 8月2.8日 → 8月7日±
    7月29.4日 → 8月1日± 8月3.6日 → 8月8日±
    7月30.1日 → 8月2日±

  • 火山近傍での地震活動の可能性が示唆されるが、白山の場合は「伊豆局の特異から東側のみが限界」となるため、御嶽山・乗鞍岳・焼岳領域の方が若干可能性が高い。

  • 前兆が完全終息したことが確認できた時点で発生日を計算し続報する。

▼ 火山前兆(L型、N型)に通常地震前兆の経験則を加味した検討
  • L型初現=7月2日、N型極大(1)=7月11.5日、N型極大(2)=7月14.5日、N型再出現=7月18.8日

  • 2014年御嶽山噴火において[極大~発生]=16日であったことから

    • 7月11.5日+16日=7月27日±
    • 7月14.5日+16日=7月30日±

  • 初現・極大の関係([初現~発生]:[極大~発生]=20:13)から

    • 7月2日初現、7月14.5日極大 → 7月26日± (←計算式不明)
    • 7月2日初現、7月11.5日極大 → 7月29日±
    • 7月2日初現、7月14.5日極大 → 8月6日±

  • 主極大・副極大の関係([主極大~発生]:[主極大~副極大]=3.7:1)から

    • 7月14.5日主極大、7月18.8日副極大 → 7月30日±
    • 7月11.5日主極大、7月18.8日副極大 → 8月7日±

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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小惑星 2017 OO1 が地球に接近・通過


7月23日に発見されたアテン型小惑星〝2017 OO1〟が、発見前の7月21日昼過ぎに地球に接近していたことがわかりました。

この小惑星は比較的大きく、直径 35~77m と推定されています。この大きさの小惑星が地球の大気圏に突入した場合、大気圏内で燃え尽きずに地表に到達し被害を及ぼす可能性があります。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 OO135~77 7月21日 12:32
±00:02
0.33
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は、秒速10.4km(時速約3万7000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年7月24日月曜日

動物は地震を予知しているのか


このところ、地震予知に関して否定的な報道が続いていますが、以下の記事はどうでしょうか。前半はイカルス計画、後半は神奈川県水産技術センターが取り組んだナマズの実験について触れています。「これだけ周到な研究でも、ナマズの地震予知はできなかった」:

イカルス計画については下の関連記事をご覧ください。


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湖岸にクジラ漂着 ― 北海道別海町


7月21日、北海道野付郡別海町にある風蓮湖の湖岸(地図)にクジラが漂着しているのが見つかりました。発見時には生きており、体長4.1mで、オウギハクジラ属に属するクジラとみられています:

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2017年7月23日日曜日

小惑星 2017 OH1 が地球に接近・通過


7月19日午前、アポロ型小惑星〝2017 OH1〟が地球に接近・通過しました。

この小惑星は地球のそばを通過した後の7月21日に発見されたもので、直径は 10~23m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 OH110~23 7月19日 10:50
(±00:02)
1.63
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は速く、秒速17.8km(時速約6万4000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年7月20日木曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-168)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 7月20日16:00 付けで更新情報を出しています ―― 前兆終息せず、7月25日± の可能性に修正:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全終息したことを確認後に計算し確定する予定
現状で可能性があるのは 7月25日±2日
7月24日時点で前兆継続の場合は再考し修正
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 岐阜県、愛知県、福井県、石川県南部、滋賀県北部、京都府北部など 更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
火山近傍の可能性が示唆されるため、地図上に御嶽山・乗鞍岳・焼岳領域と白山領域を斜線で表示。
前兆影響局誤認の場合は福島付近の可能性があるが、不整合な前兆があるため上記が考えやすい。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の深さ30km以浅の陸域地震
 

▼ 現状
  • CH02(八ヶ岳) 静穏だったが、7月14.7日から特異前兆が出現。

  • CH17(八ヶ岳) 7月19.0日から糸状特異が出現。

  • CH21(八ヶ岳) 7月19.0日から静穏基線となるも、7月20日昼から弱い前兆が再出現。

  • CH26(八ヶ岳) 静穏化せず、弱い前兆が継続。

  • CH29(八ヶ岳) 7月18.0日を中心に特異状態前兆が短時間出現。

▼ 考察
  • 現在は第24ステージ。

  • 下記の観測事実から、(1)少なくとも7月23日以前の地震発生の可能性は否定できる、(2)7月24日~26日前後の地震発生の可能性が示唆される。

    • CH21、CH26の前兆が7月20日午後現在も静穏化していない。
    • 7月14.7日初現、7月18.0日極大が認識できる。

  • CH17に7月19.0日から糸状特異が出現していることについては、6月27.2日極大に対応する直前特異の可能性がある。今後の変化を見て検討。

火山噴火の可能性について
  • 7月11日から14日にかけて全観測点(八ヶ岳南麓、秋田観測点、高知観測点)で、同期した火山前兆を観測した。

  • これまでも、やや顕著な火山前兆が複数日にわたって出現した場合には噴火に至っている。今回も複数日に前兆が出現しているため、噴火活動に至る可能性がある。

▼ 秋田観測点の落雷被害と復旧について
  • 7月18日午後、秋田観測点近傍に落雷があり、データ取得ができなくなった。リモートで復旧を試みるも復旧せず。

  • 7月18日夜、八ヶ岳を自動車で出発。19日朝、秋田観測点に到着。

  • アナログ・デジタル変換器および受信機3台が故障(A1、A3、A5)。代替機に交換。データ収集・通信用パソコンも念のために交換。受信機の周波数設定も調整。

  • 7月19日昼に観測再開。当面は試験運用。

  • 7月19日夜に八ヶ岳に帰着。

  • この秋田観測点への緊急出張によって、更新情報の配布が遅れた。

串田氏は一人で秋田観測点と高知観測点の維持管理をしています。観測の中断を最小限にするため、自動車に復旧機材を積んで遠隔地との間を短時間で往復する強行軍です。「近畿圏中心領域大型地震 (続報-114)」には高知観測点を復旧した際の苦労話を引用していますのでご参照ください。


串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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海水浴場にサメ約30匹 ― 茨城県日立市


7月19日、茨城県日立市の久慈浜海水浴場(地図)で、体長約1.5mのドチザメ約30匹が泳いでいるのが確認されました。最初の通報があったのは午前10時ごろ、県警のヘリコプターが確認したのが正午ごろで、午後2時40分ごろにはいなくなったとのことです:

周辺では以下の様な有感地震が発生しています:
  • 7月15日 12時02分ごろ 福島県沖 M4.6 最大震度 2
  • 7月20日 9時11分ごろ 福島県沖 M5.6 最大震度 4
  • 7月20日 9時57分ごろ 福島県沖 M4.0 最大震度 2
  • 7月20日 10時15分ごろ 茨城県北部 M4.0 最大震度 2

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天宮1号が落ちてくる (続報-2)


天宮1号が落ちてくる (続報)」の続報です。

制御不能となっている中国初の宇宙ステーション(軌道上実験モジュール、宇宙実験室)「天宮1号」の軌道高度が 330kmを割り込みました:

国際宇宙ステーション(ISS)の軌道高度は 405km前後ですが、必要に応じてロケットを噴射して高度を維持しています。

偵察衛星の軌道は、日本のものを含めて公開されていないものが多いですが、撮影する画像の解像度を上げるために近地点で100km台後半の高度となるものがあるようです。そのような低軌道では薄いながらも大気が存在するため、頻繁にロケットを噴射して高度を保つ必要があります。


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2017年7月19日水曜日

イエローストーンの群発地震続く


7月3日付「イエローストーンで4群の群発地震」の続報です。

ウェスト・イエローストーン近傍で6月12日に始まった群発地震は現在も続いています。現地時間7月18日14時31分(日本時間19日05時31分)には M3.6 の有感地震が発生しました。これまでに発生した地震の総数は1200を超えています:

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イルカが迷い込む ― 大阪府堺市


7月17日、大阪府堺市堺区塩浜町(地図)の港で、少なくとも2頭のイルカが泳いでいるのが見つかりました。大阪湾から迷い込んだとみられています:

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2017年7月18日火曜日

落ちないはずの岩が落下 → 招き猫出現


阿蘇山の外輪山の中腹、高さ約40mの岸壁の割れ目(写真)に挟まれて〝落ちそうで落ちない石〟といわれていた「免の石」(地図写真)が熊本地震の本震によって落下、あとには招き猫のシルエットが現れました(写真)。「おそらく数万年前からあそこの割れ目にずっと引っかかっていた」:

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2017年7月17日月曜日

これがマントル!


オマーン・オフィオライト基底部から採取されたマントル物質(写真)。動物の肉のような奇妙な色をしています:

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2017年7月16日日曜日

乗鞍岳で火山性地震増加


気象庁の「乗鞍岳の火山観測データ」によると、乗鞍岳(地図)では7月14日から15日にかけて火山性地震が増加しています。14日には36回、15日には13回の火山性地震が観測されています。乗鞍岳で1日の火山性地震回数が30を超えたのは2012年8月以来です:

乗鞍岳の最後の噴火はこれまで約2000年前とされてきましたが、最新の地質調査によると過去500年以内に噴火していたとみられることが判明しています:

八ヶ岳南麓天文台の串田氏が予報している「近畿圏中心領域大型地震」(No.1778前兆、M7.8 ± 0.5)は、その推定領域が「ある程度火山に近い領域の可能性あり」とされていて、御嶽・乗鞍火山領域も候補の一つとされています:

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落雷の傷跡 ― 米国インディアナ州、オレゴン州


7月11日午後、インディアナ州ウェスト・ラファイエットにあるパデュー大学カンペン・ゴルフコース(地図)のフェアウェイに落雷がありました。大電流が流れたために焦げた芝生によって樹枝状のパターンがフェアウェイに残されました:

この写真で注目していただきたいのは、落雷地点のすぐ近くにバンカーのある丘や樹木の茂っている場所がある点です。それらは落雷があった場所よりも高い位置にあるにもかかわらず、雷はフェアウェイの方を直撃しています。ゴルフのプレー中に雷が鳴った場合、ゴルフクラブを放り出してフェアウェイに伏せるのは有効ではないようです。

同じころ、オレゴン州でもフェアウェイに落雷がありました。こちらでは、地面がむき出しになったり、芝生が盛り上がったりしています:

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2017年7月15日土曜日

今夜のブラタモリ


今夜7時30分からの『ブラタモリ』では武甲山(写真地図)が取り上げられるようです。以下は、番組のホームページから ――
まずやってきたのは、秩父のシンボル・武甲山(ぶこうざん)。
一見異様な形をした山ですが、実はここでとれた石灰岩がセメントの原料となり、現在にいたるまで日本を支え続けています。でも石灰岩というのは、もともとは海のサンゴから生まれたもの・・・どうして海のない埼玉の山の中で、サンゴ由来の石灰岩がとれるのか?
そのヒミツを解くカギは、なぜかプリン!?続いて武甲山の裏山へ。
何とここにはタモリさんの大好きな断層を直接「手で触ることができる」というとっても珍しい場所があるとか・・・?
山を登ってたどり着いた場所でタモリさんが見たものは?

武甲山の形成については以下を参照してください。「プレート」と「付加体」がキーワードです:

おそらく、プリンは平頂海山(ギョー)のモデルで、海溝で沈み込む際に削り取られて日本列島に付加したことの説明に使われるのではないでしょうか。

番組のホームページに載っている動画では、タモリさんが「断層ありがとう」と言っていますが、どういう意味なんでしょうか。これは見るしかない、でも我が家にはテレビがない!


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小惑星 2012 TC4 が地球衝突コースに (続報-4)


NASA・ジェット推進研究所の CNEOS(地球近傍天体研究センター)が7月12日付で以下の文書を発表しています:

以下に要旨を箇条書きにします:
  • 10月12日に小惑星 2012 TC4 が地球の非常に近くを通過する。

  • この小惑星がどのくらいの距離まで地球に接近するのか、科学者たちは依然として精確に予報することができずにいる。しかし、この小惑星がわれわれの惑星から安全な距離を保って通過することは確実である。

  • この小惑星が発見されたのは2012年10月。この時、2012 TC4 は地球から月までの距離の4分の1のところを高速で通過していった。

  • この小惑星を観測できたのは発見から1週間だけだった。それ以後はまったく観測されていない。

  • この小惑星のサイズはわずか10~30mと推定されており、過去5年間は距離が遠すぎることと小惑星自身が暗すぎることからまったく検知できていない。

  • この小惑星が地球に近づき始めるこの夏、大型の望遠鏡(複数)を使ってこの小惑星の精確な軌道を求める観測がおこなわれる。この観測によって軌道が精度よく判明し、10月の最接近時にどのくらいまで地球に近づくのかについて、不確実性の範囲が狭まると期待されている。

  • 「2012 TC4 の軌道は、地球に衝突しないと断言できる程度には十分にわかっている」と CNEOS(カリフォルニア州パサデナ)のマネージャーである Paul Chodas 氏は語っている。

  • 来る10月12日、この宇宙の岩塊はわれわれの惑星から6800kmよりも近づくことはなく、もっと遠いところを通過する可能性が高い(上限は27万km、地球から月までの距離の3分の2)。

  • 軌道計算は、2012年10月5日に 2012 TC4 が発見されてからの7日間になされた観測に基づいている。

  • 上記の7日間に観測された明るさのデータから、この小惑星のサイズは10mから30mの範囲にあると推定されている。2013年2月にロシアのチェリャビンスク近くで地球の大気圏に突入した小惑星の直径はおおよそ20mである。

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小惑星 2012 TC4 が地球衝突コースに (続報-3)


7月14日付で、小惑星 2012 TC4 の接近予報が更新されています:

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2012 TC412~27

10月12日 16:30
(±02:03)
 0.0343 (mimimum)
 0.232 (nominal)
 0.639 (maximum)
(1LD=地球から月までの平均距離) 

接近距離の 0.0343LD、0.232LD、0.639LDは、それぞれ約1万3200km、8万9300km、24万5600kmに相当します。これらの距離は地球の中心から測ったものですから、地上からの距離は地球の半径約6400kmを差し引く必要があります。ちなみに、気象衛星「ひまわり」などの静止衛星の軌道は地上から約3万6000kmのところにあります。

比較のために前回と前々回の予報も記載しておきます:

前回
小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2012 TC412~27

10月12日 15:07
(±02:51)
 0.0343 (mimimum)
 0.153 (nominal)
 0.717 (maximum)

前々回
小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2012 TC412~27

10月12日 12:29
(±05:34)
 0.034 (mimimum)
 0.037 (nominal)
 1.13   (maximum)
(1LD=地球から月までの平均距離) 


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小惑星 2017 NT5 が地球に接近・通過


7月15日未明、アポロ型小惑星〝2017 NT5〟が地球に接近・通過しました。

この小惑星は6月23日に初めて記録されていたもので、直径はかなり大きく 71~160m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 NT571~160 7月15日 01:17 1.11
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は非常に速く、秒速20.3km(時速約7万3000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年7月13日木曜日

滑走路が隆起 ― 大分空港


7月13日、大分空港(地図)で滑走路が隆起しているのが見つかりました。NHKの報道によると、隆起しているのは滑走路の南端から約500mの部分で、半径約4mの範囲が最大約6cm盛り上がっているとのことです。原因は前夜からおこなわれた地盤改良工事とみられています:

少々気になる場所です。大分県では、豊後大野市で多数の地割れが見つかり、臼杵市の臼杵港で水深減少が伝えられています。


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川の水量が激減 ― 鳥取県鳥取市


鳥取県鳥取市気高町の奥沢見地区(地図)を流れる奥沢見川の水量が、数ヶ月前から激減し渇水状態になっています(朝日新聞の記事では「3月の終わりごろ」、読売新聞の記事では「5月から」)。道路のトンネル工事の影響が疑われていますが「原因は不明のまま」:

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深海魚と地震は無関係 ― 東海大学など


過去20年分の深海魚の目撃と地震発生の関連を調べた東海大学などのチームによる検証結果。「場所が一致した例はほとんどなかった」、「深海魚の目撃と、その後30日以内に発生した地震の領域が重なっているか調べると、一致したのは8%だった」、「深海魚の目撃は、地震の前触れ情報として防災や減災に役立つ手段にはならない」:

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2017年7月12日水曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-167)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 7月11日17:00 付けで更新情報を出しています ―― 前兆終息せず、7月22日± の可能性に修正:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全終息したことを確認後に計算し確定する予定
現状で可能性があるのは 7月22日±2日
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 岐阜県、愛知県、福井県、石川県南部、滋賀県北部、京都府北部など 更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
ある程度火山に近い領域の可能性あり(地図上に御嶽・乗鞍火山領域と白山火山領域を斜線で表示)。前兆影響局誤認の場合は福島付近の可能性があるが、不整合な前兆があるため上記が考えやすい。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の深さ30km以浅の陸域地震
 

▼ 現状
  • CH02(八ヶ岳) 7月11日午前に特異が短時間出現。

  • CH17(八ヶ岳) 終息。

  • CH21(八ヶ岳) 特異前兆が継続中。

  • CH26(八ヶ岳) 特異前兆が継続中。

  • CH29(八ヶ岳) 終息。

▼ 考察
  • 現在は第24ステージ。

  • 7月11日夕刻現在、CH21とCH26の特異前兆のみが継続中。

  • 前兆が継続中のため、前回更新情報で提示した7月11日± の可能性は否定。

  • 第24ステージの前兆関係を見直した結果、現状では7月22日± の可能性が示唆される。

  • 7月22日± が正しいとすると、前兆終息時期は以下のように推定される:

    • 6月27.2日極大認識 → 7月16日± 前兆終息
    • 7月5.8日極大認識 → 7月18日± 前兆終息
    • 7月11.3日極大認識 → 7月19日± 前兆終息

  • 上記時期に前兆が完全終息するか否か、観測を継続して続報する。

鹿児島湾の地震(暫定値M5.3、深さ10km、最大震度5強)について
  • 7月2日と7月6日に高知観測点のK6とK8にBF前兆出現(BF前兆=基線のうねり変動、典型的な地震前兆波形) → 「7月14日±4日、陸域ではM5.1±0.5」と予測

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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鹿児島湾の地震と阿多北部カルデラ


昨日(7月11日)昼前に発生した鹿児島湾の地震(暫定値M5.3、深さ10km、最大震度5強)は、気象庁の発表によると「西北西-東南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型(速報)」だったとのことです:

過去1年間に鹿児島湾とその周辺で発生した地震の震源分布図を作ってみました:

(クリックで拡大)

今回の地震の震源(Hi-net 北緯31.4°、東経130.6°)付近には、深さ10kmあたりを中心とした球状の震源の塊があり、どうも普通の活断層とは様相が違うようです。この付近は阿多北部カルデラ地図)の内側ですので、かつての火山活動に関連した断層が震源となっているのかも知れません。


図の作成には地震活動解析システム(TSEIS)を使用しました。TSEISは気象庁により決定された地震カタログを使用しています。同システムについては以下を参照してください:
  • 鶴岡 弘. WWWを用いた地震情報検索・解析システムの開発.情報処理学会研究報告;データベースシステム115-9, 情報学基礎 49-9, 65-70 (1998)

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2017年7月11日火曜日

御嶽山の噴火警戒レベル 引き下げず


御嶽山(地図)の噴火警戒レベルについて6月下旬から次のような報道が続き、地元観光業界の希望を忖度して、夏休みの観光シーズン前に噴火警戒レベルを引き下げるのが既定路線なのかな、と思っていましたが ・・・

7月5日から7日にかけておこなわれた現地調査の結果を受けて気象庁が出した結論は、噴火警戒レベル2(火口周辺規制)を継続する、というものでした。御嶽山の火山活動については、「火山活動には静穏化傾向がみられ・・・」、「高温領域の広がりに変化は認められず、火口列の噴気孔の温度は 2015 年以降やや低下しており、噴煙・火山ガスの増加傾向はみられません」など、噴火警戒レベル引き下げに有利な情報の方が多く記載されている印象を受けるのですが、〝Better safe than sorry〟ということなのでしょう:

地元の期待に反する結論に至るまでには、気象庁の中でかなり議論があったのではないでしょうか。6月25日に御嶽山近傍で起きた長野県南部の地震(暫定値 M5.6、最大震度5強)が考慮されたのかも知れません。

余談ですが、現地調査開始時と下山時の気象庁職員の写真を比べてみてください。「お疲れ様」と声をかけたくなります:

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巨大ロール雲 ― オーストラリア


7月4日にオーストラリア東部で見られた巨大なロール状の雲です。低空を移動しているのでかなり圧迫感があります:

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2017年7月10日月曜日

ササの開花・枯死が多発 ― 丹沢山地


神奈川県西部に広がる丹沢山地地図)で、ササの開花や枯死が多発しています。開花・枯死しているのはササの一種・スズタケ。同じくササの仲間のミヤマクマザサでも同様な現象が見られるとのこと。「数十~百数十年周期で起きる珍しい現象とされているが、詳細は不明」、「2013年に初めて確認され、16年も報告が相次いだ」:

5月以降、日本各地でササが開花しています。下の記事リストをご参照ください。


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諏訪湖周辺の地下水の流れが変化


少し古いのですが『信濃毎日新聞』の記事(4月29日付)です。諏訪湖(地図)は、中央構造線とフォッサマグナの西縁を走る糸魚川-静岡構造線が交差する場所にありますが、この湖のほぼ全周にわたって護岸のために鋼矢板が打ち込まれたため、湖周辺で地下水の流れが変わってしまったとみられることを伝えています:

上記記事はすでに削除されていますので、私が保存している控えから要点を列挙します:
  • 鋼矢板が打ち込まれたのは、1967年から1990年ごろにかけて。
  • 諏訪湖一周約16kmのうち、約14kmにわたって鋼矢板が垂直に打ち込まれている。
  • 鋼矢板の壁は諏訪湖を二重に取り囲んでいる。
  • 諏訪湖は最も深いところで6~7mであるのに対して、鋼矢板は深さ13mに達している。
  • 諏訪湖の湖底にはガスが噴き出すくぼ地「釜穴」があるが、鋼矢板が打ち込まれて以降はその数が減った。水の勢いが強く、真上の水面が盛り上がる「釜穴」もあったが、今では見られない。
  • 山からの地下水が鋼矢板に遮られて諏訪湖に入らなくなっている可能性がある。
  • 湖水の貧酸素状態と何らかの関係があるとの見方もある。
  • 県の建設事務所は5月以降、ボーリング調査を実施。1年ほどかけて地下水の流れ方を調べる。

湖水の貧酸素が原因とみられる魚類の大量死も発生しています。「1975(昭和50)年ごろ、年間の魚介類の漁獲量は年400トンあった。それが93年には170トンに減り、昨年はわずか13トン余に落ち込んでいる」:

諏訪湖に流入するはずだった地下水はどこに流れていっているのでしょうか。水が断層を滑りやすくして地震の引き金になることもあるようです。諏訪湖の辺りは断層が発達していますから気がかりです。


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富士山の山体崩壊


「2900年前に起きた山体崩壊」、「過去3万年で少なくとも6回起きた山体崩壊」、「はるかに離れた今の神奈川県県央から湘南地域まで土石流が到達」:

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2017年7月9日日曜日

市街地にカモシカ ― 岩手県盛岡市


7月7日午前、岩手県盛岡市の市街地にある中学校(地図)にカモシカが侵入、15分ほど敷地内を移動した後、北方向へ去ったとのことです。「普通ではありえない光景で、カモシカはおびえている様子だった」(副校長):

ふだんは山に棲む動物が市街地に出てくる現象と地震との間にはっきりとした関係は見いだせませんが、2016年4月の熊本地震(M7.3、最大震度7)では、1年ほど前から九州の北半の地域でサルの出没が増えたり、2017年6月の長野県南部を震源とする地震(M5.6、最大震度5強)では、5月に岐阜県や愛知県でカモシカの目撃が相次ぐなど、ぼんやりとした関連性があるようにも思えます。

このブログでは、陸上動物の「異常」については全ての報道を記事にしているわけではありませんが、参考までに:

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三陸沖に「なると」雲


7月8日8時30分ごろ、三陸沖に鳴門巻きのような小さな雲の渦が現れました。「ごく小さくごく弱い低気圧ができたために現れたようです」:

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2017年7月8日土曜日

白い虹出現 ― 長野県白馬村


7月8日朝、長野県白馬村(地図)で白い虹が目撃・撮影されました。「白虹は太陽の光が霧に反射して見られます。霧の粒は雨粒より細かいため、プリズムのように分光されず、全ての波長(色)の光が同じように散乱されます」:

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年輪のある石発見 ― 和歌山県白浜町


6月中旬、和歌山県白浜町椿(地図)の海岸で、年輪のような模様がある石(写真)が見つかりました。砂岩で、縦約23cm、横約25cm、奥行き約20cm:

県立自然博物館の学芸員は「鉄分などを含んで茶色や黒に色づいた水が石の割れ目にしみ込むと、このような模様が残されることがある」と説明していますが、石に同心円状の割れ目が生じたのはなぜなのでしょうか。


アースクエイク・スカイ ― 米国モンタナ州地震の前兆?


7月6日付「米国モンタナ州西部で M5.8」の続報です。

現地時間7月6日午前0時30分(日本時間同日15時30分)に発生した M5.8、深さ4.3km の地震では、死者は出なかったものの、多くの建物や物品の損害、停電の発生などが報じられています。

以下は〝Montana Standard〟紙の記事です。今回の地震の数時間前、日没時の震源方向の空が明るくピンク色に輝いていたという目撃者の話と、1959年にイエローストーン国立公園近くで発生した大地震(M7.3)の前に見られたという「アースクエイク・スカイ」(earthquake sky)について伝えています:

関係する部分を抜粋・テキトー訳します:
モンタナ州 Butte(地図)に住む Debbie Shea さんは、地震前の夕方、日没に近いころの「アースクエイク・スカイ」が、その夜に起こることの前触れだったかも知れない、と木曜日にモンタナ・スタンダード紙に語った。

Butte の北北西の空が少しピンク色を帯びて非常に明るく輝いていたのだ(写真)。

Shea さんが空の様子に不吉さを覚えたのには、ある程度、離婚した夫の Dan Shea さんの影響がある。Dan Shea さんは、イエローストーン国立公園の近くで1959年に発生した大地震「ビッグ・ワン」の前の夕方に、彼が「アースクエイク・スカイ」と呼ぶものを見たことを覚えている。このマグニチュード 7.3 の地震は、Madison 渓谷の Hebgen 湖を震源とし、28人の死者と当時の貨幣価値で約1100万ドルの被害をもたらした。モンタナ州で起きた最大規模の地震である。

当時10歳の少年だった Dan さんは、その大地震が起きる日の夕方、野球の試合が終わって友だちと二人で Excelsior ストリートを歩いていた。その時、年輩の紳士が自宅のポーチから手招きした。

Dan さんによると、その老人は空を指さして「アースクエイク・スカイ」だと言い、地震が起きるぞと Dan さんたちに語ったという。その時の空の様子は、Dan さんの言葉を借りると、「非常に奇妙」で「赤く」、「実に速く動いていた」。

「そして案の定、その夜に地震がおきた」と Dan さんは語った。

モンタナ州の鉱山・地質学局の地震学者は、「アースクエイク・スカイ」は初耳だとしながらも、地震に付随して空が光る地震発光現象については、いくつかのかなり信憑性の高い報告があると肯定的です。その一方で、それらは地表にも断層が現れるようなマグニチュード 7.0 を超える大地震についてのものであって、今回モンタナ州で起きたような地震には当てはまらない、とも述べています。

「アースクエイク・スカイ」と似た言葉に「アースクエイク・ウェザー」があり、欧米の地震関連の報道で時折見かけることがあります:

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2017年7月7日金曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-166)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 7月6日16:00 付けで更新情報を出しています:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全終息したことを確認後に計算し確定する予定
現状で可能性があるのは 7月14日±1日
(条件: 7月9日~10日に前兆が終息。7月11日以降も前兆継続の場合は再考)
推定時刻 午前9時±1時間 (または午後6時±3時間)
推定震央領域 岐阜県、愛知県、福井県、石川県南部、滋賀県北部、京都府北部など 更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
ある程度火山に近い領域の可能性あり(地図上に御嶽・乗鞍火山領域と白山火山領域を斜線で表示)。前兆影響局誤認の場合は福島付近の可能性があるが、不整合な前兆があるため上記が考えやすい。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の深さ30km以浅の陸域地震
 

▼ 現状
  • CH02(八ヶ岳) 6月27.2日に特異が単発的に出現。その後は静穏。

  • CH17(八ヶ岳) 6月27日午前中に静穏基線が出現、その後は再び糸状特異が継続するも、現在は静穏。

  • CH21(八ヶ岳) 静穏化傾向にあったが、CH02の特異出現(6月27.2日)とほぼ同時刻から弱い特異変動が継続出現するようになった。

  • CH26(八ヶ岳) 静穏だったが特異前兆が連続的に継続出現するようになった。

  • CH29(八ヶ岳) 7月2日から特異状態が継続。7月5日夕方から翌6日未明にかけてPBF前兆(連続・周期的な基線のうねり変動)が約10時間にわたって出現。

▼ 考察
  • 現在は第24ステージ。CH21とCH26の特異前兆のみが継続中。

  • CH29にPBF前兆が再出現したことによって、前回までの前兆関係認識に誤りがあることが明らかになった。

  • CH29の前回のPBF出現は5月26.2日中心で約50時間継続。今回は7月5.8日中心で約10時間継続。今回のPBF出現を、5月26.2日極大に対応する直前特異とみなすと、地震発生時期として7月14日± が算出される。

  • CH29に特異状態が継続的に出現するようになった7月2日を初現、7月5.8日を極大とすると、地震発生時期として7月13日± が算出される。

  • その他の前兆出現状況からも7月13日±、7月14日± が算出される。

  • 前兆の完全終息時期と地震の発生時期は以下のようになる:

    • 7月9.2日± 終息 → 7月13日発生
    • 7月9.9日± 終息 → 7月14日発生
    • 7月10.7日± 終息 → 7月15日発生

  • 前兆が上記期間内に完全終息しない場合は、7月13日~15日に新たな極大が出現して第25ステージに移行する可能性もある。

  • 7月9日~10日に前兆が完全終息するか否か、観測を継続して続報する。

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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十勝岳で火山性地震増加


気象庁が7月7日に発表した「平成29年 No.27 週間火山概況 (6月30日~7月6日)」によると、十勝岳(地図)では、7月6日21時ごろから翌7日03時ごろにかけて、グラウンド火口のやや深いところを震源とする規模の小さな火山性地震が一時的にやや増加、聞き取り調査によると山麓で震度1程度の揺れがあったとみられる、十勝岳で有感地震が発生したのは2015年7月14日以来、とのことです。

グラウンド火口は山頂の北西側にある火口です。詳しくは以下の資料を参照してください:

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2017年7月6日木曜日

マケドニアで火山噴火のうわさ


マケドニアの Ohrid(地図)は湖畔のリゾート地ですが、6月18日から約1000回の群発地震が発生しています。7月3日にはマグニチュード5の被害地震が発生し、約170km離れた首都スコピエでも揺れを感じています。同日、現地のメディアが一斉にセンセーショナルな大見出しで、地震によってバルカン半島唯一の活火山が長い休眠状態から覚めて活動を再開したと報じたため、住民の間に不安が高まっています:

メディアは、Ohrid の北約6kmにある Duvalo(地図)という地熱地帯で、地震によって新たな亀裂(複数)が生じ、ガスの噴出が増加していると伝えています。

マケドニアの地震学者や地質学者はそろって報道を否定しています。「地震は、火山活動と言われているものの原因でもなければ結果でもない」、「マケドニアとバルカン半島には活火山は存在していない。(火山活動と地熱活動を)混同するべきではない」(スコピエにある地震工学研究所の所長)。「地熱活動は現在のマケドニアの領域内で500万年前に起きた火山活動のなごりであることはまちがいないが、新たに見つかった亀裂は、科学的見地からは火山ではなく普通の亀裂にすぎない」(スコピエ国立大学地理学研究所)。