2016年3月15日火曜日

波打つ地面と延びる地面


リグリア海に面したイタリア北部の街(地図)で撮影された現象です。海の波がドックの下に入りこむと広場の敷石が持ち上げられるのだそうです。持ち上げられた敷石があまりにもきれいに元の状態に戻るのが不思議(不自然?)ですし、人が近づかないように置かれている柵も、その目的の割にはお粗末すぎます:

中国・東晋の干宝(西暦336年没)が怪異な出来事や事物について編纂した『捜神記』には、地面が延びる話が載っています。以下は、『捜神記』(竹田晃訳、平凡社ライブラリー 322、2000)からの引用です:
周の隠王二年四月、斉の国(山東省)で突然地面が延びはじめ、長さ一丈あまり、高さ一尺五寸に至った。『京房易伝』にこう出ている。
「地面が急に延びる現象の占い。春と夏には吉であることが多く、秋と冬には凶であることが多い」

「地面が延びる」とはどういう現象を指しているのでしょうか。「長さ一丈あまり、高さ一尺五寸」と書かれていることから、おそらく尾根状に地面が盛り上がったということだと思われます。周の時代の1丈は2.25m、1尺は22.5cm、1寸は2.25cmだそうですから、長さ2mあまりにわたって地面が約30cmほど隆起したということではないでしょうか。