2015年10月26日月曜日

巨大地震と大噴火が迫る「5つの超危険地域」


以下は、木村政昭・琉球大学名誉教授へのインタビュー記事です。2つの記事はタイトルが異なっていますが、前編・後編の関係にあります。インタビューがおこなわれたのは9月8日です。後編の末尾に「まとめ」がありますが、木村氏が最も懸念する5つの地域は、 北海道東方沖地震(M8.5、2010±5年)、 伊豆諸島沖地震(M8.5、2012±5年)、 富士山噴火(2014±5年)、 日向灘南部沖地震(M8.7、2014±5年)、 箱根山噴火(2015±5年)とのこと:

北海道東方沖地震については、先日、このブログで紹介した「千島列島南部のウルップ島近傍で、2016年1月から2017年2月の間に、最低でもマグニチュード8.0の地震が発生する」というロシアの研究者の予測との関連が気になります:

箱根山の噴火についてはあまり騒がれなくなっていますが、木村氏は「大きな噴火となることに気づかずにいると、とんでもない事態につながる可能性がある」と警告しています。

木村氏は日本の研究者の中ではかなり早い時期にプレートテクトニクスに「改宗」した方です(東京大学・大学院生の時?)。その後の大胆な地震・噴火予測などと相まって学会の重鎮からは睨まれているのかも知れません。

同じ東京大学の3年先輩で、噴火や地震予知の研究にも携わった神沼克伊氏(国立極地研究所ならびに総合研究大学院大学名誉教授)は、その共著書『日本の火山を科学する』(ソフトバンク・クリエイティブ、2011)の巻末で、名指しはしていないものの次のように批判しています:
ある学者は、伊豆大島や三宅島が噴火すると、かならずといっていいほど「太平洋で近い将来大地震が発生する」とマスコミに対して展開します。 (中略) しかし、そのような学者が年2回開催されている火山学会や地震学会の春・秋の総会で、そのような研究成果を発表するのを聞いた記憶はありません。マスコミには発表するが、研究成果の評価を受けるべき関係学会では発表していないのです。

メディアに対して「伊豆大島が噴火したから近い将来大地震が発生する」というような話をしますと、ほとんどは大々的に報じられます。その報道は一過性ですから、伊豆大島の噴火が沈静化すれば、大地震発生の発言も忘れられてしまいます。メディアもその報道を検証することは、ほとんどありません。

(中略)

すべては自己顕示欲の強い学者がマスコミ相手に流した「たわごと」なのです。

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