2013年12月29日日曜日

阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ


12月27日、阿蘇山の噴火警戒レベルが2に引き上げられました。「阿蘇山では、20日頃から火山性微動の振幅が次第に大きくなり、本日(27日)も大きい状態で継続しています」、「25日に実施した現地調査では中岳第1火口の湯だまりの量は1割以下で、中央付近で10m程度の土砂噴出を確認しました」:

阿蘇山では、今年9月25日にも噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられましたが、10月11日にレベル1(平常)に引き下げられていました。

2013年12月20日金曜日

西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-7)


12月6日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-6)」の続報です。

国土地理院が12月19日付で新島の立体図を公開しています。立体図の上で左クリックしながらマウスを動かすと画像がそれに応じて回転、右クリックで同様にすると視点が移動します:
  • 新島立体図 (注: Firefox または Google Chrome で開くこと。Internet Explorer では正しく表示されません。)

その他、西之島周辺の立体図なども公開されています。詳しくは以下のページでどうぞ:

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リュウグウノツカイ捕獲 ― 富山県富山市


12月14日、富山県富山市水橋(地図)沖の定置網に、体長2.1mのリュウグウノツカイが入りました。「漁協関係者の話では、生きたリュウグウノツカイが持ち込まれたのは、ここ10年では初めて」:

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サケガシラ捕獲 ― 島根県隠岐の島町


12月17日、島根県隠岐の島町(地図)の海岸に、体長1.85mのサケガシラが漂着しているのが見つかりました。「同町では、昨冬も12匹が打ち上げられたり、釣られたりして、『地震の前触れか』などと話題になった」:

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島根県庁の怪現象


12月16日午前1時35分ごろ、島根県松江市にある島根県庁(地図)で、建物内にある約250台の時計が一斉に止まりました。12時間後に復旧しましたが原因不明とのこと。「県では、実施中の耐震工事や落雷の影響はないとみられることから『電圧異常』とみるが詳しい原因は分からないといい、今後時計メーカーに調査してもらう方針」:

この「事件」で思い出すのは以下です。イタリアのシチリア島(地図)で島中の時計が一斉に15分進みました。15分進む現象が現れたのは、デジタル時計やパソコンのクロックに限られていて、アナログ時計は影響されませんでした:

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ミツクリザメ捕獲 ― 神奈川県小田原市


12月18日、神奈川県小田原市東部の国府津地区(地図)沖の刺し網に深海魚のミツクリザメがかかりました。「国府津の刺し網と言えば、先日の『シャチブリ祭』もあったばかりで、相次ぐ珍魚報告に我々も次は何が来るかと戦々恐々の毎日」:

2013年に相模湾沿岸で深海魚の類が捕獲された事例は以下のとおりです:

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ミズウオ捕獲 ― 神奈川県小田原市


12月18日、神奈川県小田原市(地図)沖と同真鶴町(地図)沖の2つの定置網に深海魚のミズウオが入りました。「近隣の定置網に立て続けに『ミズウオ』が2匹。年に1匹掛かるかどうかの深海魚が、近いとはいえ別の網にそれぞれ入網とか、なんたる偶然。なんたる事件」:

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2013年12月13日金曜日

蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-10)


12月6日付「蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-9)」の続報です。

12月8日、蔵王山(地図)で傾斜変動があり、直後に火山性微動が発生しました。また、火山性地震もやや増加した状態で推移しています。以下は、気象庁が12月13日付で発表した「平成25年 No.50 週間火山概況 (平成25年12月6日~12月12日)」からの引用です:
8日の06時20分頃に火山性微動が発生しました。火山性微動の発生は12月4日以来で、今年に入って14回目です。坊平観測点での継続時間は約8分で最大振幅(上下動)は4.4μm/sでした。火山性微動の発生直前には、坊平観測点及び蔵王(東北大学)観測点の傾斜計で、わずかな傾斜変動がみられましたが、このような変化はこれまでの火山性微動においても観測されています。

火山性地震は微動発生時に変化はみられませんでしたが、期間を通じては8回とやや増加した状態で経過しています。

以下は、今年に入ってからの蔵王山の火山活動をまとめたものです。1月に観測開始以来初めてとなる火山性微動を観測して以降、火山性微動や火山性地震、地殻変動などの発生頻度が徐々に高まってきているようです:

月日 事象
1月22日 火山性微動、観測開始(2010年9月1日)以来はじめて
1月27日 火山性微動
4月5日 低周波地震が一時的に連続して発生
4月5日
~11日
東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化
4月7日 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 3分20秒)
4月9日 火山性微動(継続時間 4分20秒)
4月21日 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 5分40秒)、低周波地震が一時的に連続して発生
6月4日 火山性微動(継続時間 2分20秒)
7月17日 火山性微動(継続時間 3分10秒)
7月18日 坊平観測点と東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 3分10秒)
7月31日 火山性微動(継続時間 5分40秒)
10月19日 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 16分57秒)
10月23日 火山性微動(継続時間 1分30秒)、直後に計測基準未満の火山性微動も。その後、23日05時ごろから24日08時ごろにかけて火山性地震がやや多い状況
11月1日 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 2分30秒)。火山性微動の発生後に微小な火山性地震。10月下旬以降、火山性地震がやや多い状況。
12月4日 火山性微動(継続時間 3分40秒)。微動発生前後に低周波地震が4回発生。火山性地震もやや増加。
12月8日 坊平観測点および蔵王観測点で傾斜変動、直後に火山性微動(継続時間 8分)。火山性地震はやや増加した状態で推移。


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ジュノーの見た地球と月


2011年8月に打ち上げられた木星探査機ジュノーは、太陽の周りを1周して今年10月に地球のそばにもどってきました。地球の重力を利用して加速し木星に向かうためですが、その際に撮影した地球と月の映像をつなぎ合わせた動画をNASAが公開しています。画質はあまりよくありませんが、まるでSF映画の宇宙船からの眺めのようです。地球に接近して月の軌道の内側にまで入ってくる小惑星からも、地球と月はこのように見えているのでしょう:

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木星の衛星エウロパから水蒸気が噴出


NASAが12月12日に発表したところによると、ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、木星の衛星エウロパの南極付近から水蒸気が噴出しているのが確認されたとのことです:

水蒸気の噴出は、エウロパが木星から離れている時期に起こり、木星に近づいたときには起きていないことから、エウロパの表面を覆う氷の地殻に縦横に走る亀裂が、木星の重力によって開いたり閉じたりしていると考えられています。

エウロパの氷でできた地殻の下には、液体の水をたたえた海洋が存在すると考えられていますが、水蒸気の噴出が確認されたことで、その信憑性が高まりました。

土星の衛星エンケラドスでは、水蒸気と塵が噴出していることが、探査機カッシーニによって確認されています。

エウロパの地下の海洋には生物が存在している可能性があると考えられています。エウロパに着陸して表面の氷を掘削し、地下の海洋を調査する探査機の構想がありますが、まだアイデアの段階です。今回の発見で、エウロパに着陸して氷を掘削するような複雑なプロジェクトではなく、エウロパの上空に漂う水蒸気を捕集して調べるもっと「単純」な探査機によって、地下の海洋の成分、特に生物の存在につながる有機物の確認ができる可能性が出てきました。

アーサー・C・クラーク原作の「2010年宇宙の旅」では、エウロパに生物が存在するという設定になっています。そして、遺棄された宇宙船ディスカバリー号内に取り残された人工知能 HAL9000 は次のようなメッセージを人類に向けて発信し続けます ―― 「これらの世界は全てあなた方のものだ。ただし、エウロパは除く。決して着陸してはならない。」(エウロパの生命の進化に人類は介入してはならない。)


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2013年12月12日木曜日

小惑星 2013 XY8 が地球に接近 (続報)


12月10日付「小惑星 2013 XY8 が地球に接近」の続報です。

12月11日に地球に接近した小惑星〝2013 XY8〟を撮影した動画が YouTube にアップされています。画面中央に見えている白い点が〝2013 XY8〟です。背後の恒星に対して高速で移動しています:

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2013年12月10日火曜日

小惑星 2013 XY8 が地球に接近


12月11日午後8時17分、小惑星〝2013 XY8〟が地球に接近し、月の軌道の外側を通過します。この小惑星は12月7日に発見されたばかりで、直径は50mと推定されています。接近時の地球との相対速度は秒速約9km(時速約3万3000km)です。

小惑星 直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(*)
2013 XY8 50 12月11日 20:17 1.98
*: 地球から月までの平均距離=1

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近畿圏中心領域大型地震 (続報-27)


11月21日付「近畿圏中心領域大型地震 (続報-26)」の続報です。

八ヶ岳南麓天文台の串田氏が更新情報を12月9日付で出しています:

内容をまとめると以下のとおりです:
  • ステージ7前兆群が継続中。

  • 11月に入ってから秋田観測点や高知観測点などのデータに出現し始めた複数の前兆は、別の地震の前兆と認識。よって、ステージ7前兆群から除外。

  • 9月1日と10日の前兆出現を「先行特異初現」と見なすか、「前兆初現」と見なすかによって推定時期が異なる:

  • 条件 前兆終息時期 推定時期
    先行特異初現と見なした場合 13年12月21日± 14年1月4日±2日
    前兆初現と見なした場合 14年1月28日± 14年2月25日±3日

  • 推定時期に地震が発生するのか、ステージ8への移行となるのかは、現時点では不明。

  • 12月23日時点で全ての前兆が終息した場合は、1月初旬に地震発生の可能性。

  • 推定規模「M7.9±0.5」は維持。

「先行特異初現」と「前兆初現」の区別はわかりにくいと思いますので、串田氏の著書『地震予報』(PHP新書、2012)を参考に説明します ―― 陸域の歪み蓄積速度の小さい(遅い)領域で発生する地震では前兆期間が長くなる傾向があります。このような場合に、通常の地震前兆の基本的な出現パターンに先行して現れる特異な前兆を「先行特異」と呼んでいます。2008年の岩手・宮城内陸地震(M7.2)などで顕著に現れました。


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2013年12月6日金曜日

西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-6)


12月3日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-5)」の続報です。

海上保安庁が以下の文書を12月6日付で発表しました。4日に航空機から撮影された可視画像と赤外線画像によると、「12月1日の観測時よりさらに新島の面積が増えており(約56,000平方メートル(暫定値))、12月1日と比較して約1.5倍、11月21日に比べて約3.7倍になっている」とのことです:

東京ドームの建築面積は46,755m²、グラウンド面積は13,000m²ですから、4日現在の新島の面積は前者の1.2倍、後者の4.3倍になります。

西之島新島 赤外画像 Credit: 海上保安庁

掲載されている赤外線画像を見ると、溶岩流が東、南東、南西の3方向に流下しており、新島の広い範囲が溶岩で覆われていることがわかります。「南西方向への溶岩流が確認されたのは、これが初めて」と書かれていますが、この南西方向の溶岩流が最も幅が広く、勢いもあるようです。


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蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-9)


11月1日付「蔵王山で火山性微動、火山性地震増加、傾斜計にも変化 ― 宮城県 (続報-8)」の続報です。

12月4日、蔵王山(地図)で火山性微動が発生しました。以下は、気象庁が12月6日に発表した「平成25年 No.49 週間火山概況 (平成25年11月29日~12月5日)」からの引用です:
4日の10時41分頃に火山性微動が発生しました。火山性微動の発生は11月1日以来で、今年に入って13回目です。坊平観測点での継続時間は約3分40秒で最大振幅(上下動)は2.5μm/sでした。微動発生前後に低周波地震が4回発生し、これを含めて今期間の火山性地震は10回と地震回数は前期間(1回)と比べてやや増加しました。

以下は、今年に入ってからの蔵王山の火山活動をまとめたものです。1月に観測開始以来初めてとなる火山性微動を観測して以降、火山性微動や火山性地震、地殻変動などの発生頻度が徐々に高まってきているようです:

月日 事象
1月22日 火山性微動、観測開始(2010年9月1日)以来はじめて
1月27日 火山性微動
4月5日 低周波地震が一時的に連続して発生
4月5日
~11日
東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化
4月7日 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 3分20秒)
4月9日 火山性微動(継続時間 4分20秒)
4月21日 坊平観測点の傾斜計で南東方向(山頂の南側)が上がるような変化、火山性微動(継続時間 5分40秒)、低周波地震が一時的に連続して発生
6月4日 火山性微動(継続時間 2分20秒)
7月17日 火山性微動(継続時間 3分10秒)
7月18日 坊平観測点と東北大学・蔵王観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 3分10秒)
7月31日 火山性微動(継続時間 5分40秒)
10月19日 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 16分57秒)
10月23日 火山性微動(継続時間 1分30秒)、直後に計測基準未満の火山性微動も。その後、23日05時ごろから24日08時ごろにかけて火山性地震がやや多い状況
11月1日 坊平観測点の傾斜計に変化、火山性微動(継続時間 2分30秒)。火山性微動の発生後に微小な火山性地震。10月下旬以降、火山性地震がやや多い状況。
12月4日 火山性微動(継続時間 3分40秒)。微動発生前後に低周波地震が4回発生。火山性地震もやや増加。


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西之島「新島」 → 大地震・富士山噴火?


小笠原諸島の西之島近くで海底噴火によって「新島」が誕生したことが、大地震や富士山噴火の前兆ではないかという懸念を様々なメディアが取り上げています。

「東日本大震災は東日本がのる北米プレートと太平洋プレートの境界で起きたものですが、西之島はフィリピン海プレートにのっています。地震にかかわったプレートと違うことと、東京から南へ1000キロ離れていることを考え合わせると、東日本大震災に誘発されて噴火したものではないと思われます」:

「今年10月の地震学会で、1605年の慶長地震について新たな説が出ました。震源は南海トラフではなく、伊豆・小笠原海溝というのです。犬吠埼から九州にかけて大津波が襲った記録が残っている地震です」:

「前回、西之島で噴火があった1974年には、死者30人を出した伊豆半島沖地震(マグニチュード6.8)が起きるなど、マグニチュード7レベルの地震が多発」、「今回、新島ができたエリアは、10年で1mもプレートが動き、巨大な地震エネルギーが蓄積されているのは紛れもない事実」:

「『大地震→噴火』よりも、『噴火→大地震』というパターンの方が絶対的に多い」、「今回の海底噴火を予言していた人がいる」:

20世紀半ば以降にM9を超える地震が発生した地域では、数年以内に近くの複数の火山が噴火しています(リスト)。今のところ、東北地方太平洋沖地震だけが例外的に噴火を誘発していないので富士山が危ないということになるのでしょうが、富士山よりも震源域に近い東北地方の複数の火山でも火山性地震や火山性微動が増えたり、地殻変動が観測されるなどの異変が観測されています。

そもそも、富士山ほど震源から遠く離れた火山でも噴火すれば東北地方太平洋沖地震によって誘発されたと言えるのでしょうか。そう言えるのであれば、今回の西之島「新島」の噴火もそう言って差し支えないでしょう。だとすれば、東北地方太平洋沖地震も晴れて「例外」ではなくなるわけです。


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宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-5)


11月7日付「宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-4)」の続報です。

高知県庁のウェブサイトに掲載されている宏観異常現象の表が更新されています。11月分は 0件です。8月分で初めて 2件の報告があったのですが、それ以外の月はこれまでのところ 0件です:

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2013年12月5日木曜日

ファンの熱狂が地震計を揺らす


アメリカン・フットボールの試合で、観客の歓声や足の踏み鳴らしが近くの地震計に最大マグニチュード2の震動として記録されたとのことです:

日本では今年の10月に、もっと広範囲の震動が富士山で観測されていました。以下は、10月22日に開かれた第127回火山噴火予知連絡会定例会で使われた資料(PDF形式、16MB)にある東京大学地震研究所の報告です:
2013年10月12-14日に富士山周辺で特異なスペクトルを持つ微動が観測された。地震研究所のほとんどの観測点で観測されており、振幅分布が時間的に変化する。振幅のピークは富士山山体から離れたところにあり、火山性ではないと思われる。

富士山体に対して北から北北東の観測点で振幅が卓越する場合(タイプ1)と北西から西の観測点で卓越する場合(タイプ2)の2つのケースがある。いずれも、1-5Hzに卓越周波数があり、ピーク周波数が不連続に移動する。また、複数のピークが見える。

同じ資料にある気象庁の報告は次のようになっています:
10月12日~14日にかけて、ハーモニックな震動が観測された。観測された時間帯に富士吉田市(山頂から北方向)及び富士宮市(山頂から西方向)でコンサート等が行われていたとの情報がある。

富士山の近くであまり大騒ぎすると、噴火のトリガーになりかねない ―― なんていうことはないでしょうね。


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シャチブリ大量捕獲 ― 神奈川県小田原市


 12月3日と4日、神奈川県小田原市国府津(地図)沿岸の刺し網漁で、深海魚・シャチブリが大量に捕獲されました。

以下、「小田原魚市場公式ブログ」から ―― 「今までに記録したことのないその量」、「昨日に続いて二日連続」、「今まで年間数匹の水揚げしか無かった深海魚」、「一度にこれだけ獲れるというだけでも尋常ではない事態を直感的に感じることが出来、果たして次に何が起こるのか?と不安になるレベル」、「昨日は定置網にホテイエソやサクラエビがいたりと、どうやらここ数日、深海からの上昇流が近くまで来ている事は推測できる」:

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2013年12月4日水曜日

「石器」が刺さった火星の岩


昨年8月に火星のゲール・クレーターに着陸した火星探査車キュリオシティは、これまでに大量の画像を送ってきています。その中には不可解な画像もあり、これまでにもこのブログで紹介してきました。

以下は、キュリオシティのマストに取り付けられたカメラで11月2日に撮影されたものです。旧石器のようなものが岩を貫いているように見えます:

キュリオシティが送ってくる最新の画像をいち早くご覧になりたい方は、以下のNASAのページをご覧ください。すべて、未調整、未加工の画像です:

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ケンタウルス座に肉眼新星


Nova Cen 2013
Credit: E. Guido, N. Howes & M. Nicolini
12月2日、ケンタウルス座のアルファ星とベータ星の西側に、肉眼でも見える新星が発見されました。3日の時点で4.6ないし4.7等級の明るさに達しているとのことです:

座標は赤経 13h54m45s、赤緯 -59°09.1′。みなみじゅうじ座に近い場所ですので、残念ながら日本からは見ることができません。


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2013年12月3日火曜日

地震の法則性


今日は新月です。月の位相あるいは月齢と地震の関係は如何に?:

いろいろな説が紹介されていますが ――
  • 昼より夜の方が地震が多い
  • 巨大地震は天王星が子午線を通過した前後1時間以内に起きる
  • 気圧の変化や雨量など、気象との関連
  • 猛暑の翌年に大地震が起きる
―― ほとんどが否定され死屍累々の状態です。その中で、「いまだに決着が付いていないのが月齢と地震との関係」だそうです。

記事中の「東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が近づくと、引力の影響が強いときに地震が集中した」という説については、このブログの以下の記事も参照してください:

天王星の子午線通過と巨大地震の関係については、故カール・セーガン博士の著書でもトンデモ説の1つとして似た話が取り上げられています。曰く「アンデス山系の地震は、天王星の最接近と相関がある。したがって、天王星が最接近するとアンデス山系に地震が起こる」(『カール・セーガン 科学と悪霊を語る』、新潮社、1997)。

気になったので、東北地方太平洋沖地震と天王星の関係について調べてみました。東北地方太平洋沖地震の発生時刻は2011年3月11日14時46分です。当日、震央(北緯36°6′12″、東経142°51′36″)で天王星が子午線を通過したのは、概略の計算で12時15分ごろになります。天王星の子午線通過と地震発生の間隔は約2時間半でした。


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クジラが迷い込む ― 沖縄県石垣市


12月2日、沖縄県石垣市(地図)の海岸で、浅瀬にクジラが迷い込んでいるのが見つかりました。体長2.5~3mで、コマッコウオガワコマッコウとみられています:

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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-5)


新島の形状の変化 海上保安庁「西之島付近の新島が東側に拡大」より引用

12月2日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-4)」の続報です。

海上保安庁が12月1日付で発表した「西之島付近の新島が東側に拡大」(PDF形式)によると ――
12月1日時点での新島は、11月21日時点と比較して東側に拡大しており、面積は0.04平方キロメートル弱(暫定値)と、11月21日に比べ約2.5倍(暫定値)になっていた。(参考:甲子園球場の面積は、約0.0385 平方キロメートル)
―― とのことです。


蛇足

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2013年12月2日月曜日

水田地帯の川に大量のサケ遡上 ― 新潟県長岡市


新潟県長岡市(地図)の水田地帯を流れる幅7mの川に、約120匹のサケが遡上しているのが見つかりました。「これだけの数が遡上するのはこれまでにないことで、地元の漁協関係者は首を傾げている」:

今夏の被害豪雨が関係しているのでは、との見方があるようです。


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西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-4)


11月27日付「西之島沖で噴火、新島誕生 (続報-3)」の続報です。

気象庁が12月2日に発表した「西之島の火山活動解説資料」(PDF形式)に、11月30日と12月1日の新島の状況が記載されています。

噴火は継続中で、第1火口と第2火口からは噴煙が上がり、第3火口からは溶岩が流出。新島の東に流下している溶岩流は11月26日よりも拡大しているのが確認されたとのことです。

上記資料に掲載されている写真のうち、斜め上方から撮影された「図4」は「ひょっこりひょうたん島」のように見えます。


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イシナギ捕獲 ― 韓国・プサン市


九州の対岸、韓国・プサン市(地図)近海で、水深400~500mに生息するイシナギ2匹が捕獲されたとのことです。記事には捕獲の日時が明記されていませんが最近のことだと思われます:

Wikipedia の記述によれば、少なくとも日本ではさほど珍しい魚種ではないようです。


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アイソン彗星は2度死ぬ


「死んだ」と言われたかと思うと、「いや、生きのびた」と言われたりしているアイソン彗星。「ゾンビ彗星」などとも呼ぶ向きもあるようです。

以下のGIF動画をご覧ください。近日点を通過したあとのアイソン彗星の残滓が徐々に拡散して薄れていく様子が捉えられています:

以下の記事には、国際天文学連合(IAU)が12月1日付で出した Electronic Telegram No. 3731 の要旨が掲載されています(オリジナルの Telegram を見るには ID とパスワードが必要)。近日点通過前後のアイソン彗星の状態が記されています:

要旨は以下のとおりです:
  • アイソン彗星の核は近日点通過の数時間前に崩壊。これにともなって、近日点通過の直前に、彗星の頭部の明るさはマイナス2等級からプラス1等級未満に減光した。

  • 近日点通過後に残っているのは、彗星の核に由来する拡散した塵の雲で、背後の星が透けて見えるほど希薄。

  • 太陽観測探査機 SOHO の画像を分析しているジェット推進研究所の Z. Sekanina 氏によれば、アイソン彗星は近日点通過の3時間前に塵の生成を停止している。これは、近日点通過直後に撮影された画像に、大きく丸い核ではなく、鋭く尖った先端が写っていることと符合する。

  • 近日点通過のほぼ12時間前に急激な増光があったが、この直前に彗星の核は分裂したと考えられる。

  • 近日点通過後に現れた太陽の方向に伸びる尾は、近日点通過の1~2日前に放出された塵の微粒子からなり、東の方向に伸びる尾は近日点通過の1時間以内に放出された塵で、グラファイト(黒鉛)と金属元素からなっていると考えられる。

  • 近日点通過のはるか以前に放出されていた大きな塵の粒子の流れは、彗星が太陽の至近距離を通過する際に完全に消滅した。

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