2012年1月31日火曜日

最大級のミンククジラが定置網に ― 石川県能登町


1月31日、石川県能登町(地図)沖の定置網にかかった体長8.2mのミンククジラが水揚げされました。発見時にはすでに衰弱していたとのことです。「8メートル以上のミンククジラが県内で水揚げされるのは数十年に一度」(同県水産総合センター)、「日本海では最大級」(日本鯨類研究所)、「あばら骨のすき間に人が中に入れるほど大きく、これほどの大物は初めて」(漁協関係者):

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イルカ2頭が港に迷い込む ― 和歌山県田辺市


1月30日、和歌山県田辺市(地図)の田辺湾の奥にある港に、イルカ2頭が迷い込んでいるのが見つかりました:

イルカの体長は記事によって大きく違っています。『読売新聞』は約1.5m、『紀伊民報』は約2.5m、『毎日新聞』は約3mとしています。最も詳しく伝えている『紀伊民報』によれば、イルカの種類はスジイルカとみられ、「田辺湾内には2010年4月にスナメリ、09年5月にマッコウクジラ、08年9月にイルカが迷い込んだが、文里港まで入り込むのは珍しい」とのこと。


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空白域はどこだ ― 首都圏M7級地震 (その 2)


1月27日付「空白域はどこだ ― 首都圏M7級地震 (その 1)」からの続きです。

図1 (クリックで拡大、転載不可)
図2 (クリックで拡大)

図1は、「その 1」のGIF動画と同じ範囲、同じ期間(1992年1月27日以降、2012年1月26日までの20年間)の震央を1枚の地図に集約したものです。図2は同じ範囲の白地図です。図1では地震の数が多すぎて海岸線や県境が見づらくなっていますので、図2の白地図と見比べて空白域の位置を確認してください。

図1で黒い円で囲った部分が空白域ではないかと思われる場所です。全部で16ヶ所です。他にもありそうですが、きりがないので16ヶ所に絞りました。あくまでも素人の判断ですので、専門家が見れば一笑に付されるかも知れません。空白域といっても、何らかの理由で歪みが溜まっていないだけかも知れません。

以下は16ヶ所のリストです:
  1. 東京都武蔵村山市、埼玉県所沢市周辺 ― 立川断層がある場所です。地震調査研究推進本部の資料は、この断層では将来M7.4程度の地震が発生すると推定しています。立川断層が震源ではありませんが、この付近では1649年にM7.0の地震が発生しています。
  2. 埼玉県南東部
  3. 東京都荒川河口付近 ― この付近では1855年にM6.9、1894年にM7.0の地震が発生しています。
  4. 茨城県鹿島浦、北浦一帯
  5. 千葉県芝山町付近 ― 東北地方太平洋沖地震の余震域が首都に侵入するのを抑える最後のストッパーのように見えます。
  6. 千葉県銚子市東方沖
  7. 千葉県いすみ市付近 ― この付近では定期的にスロースリップがおきています(国土地理院資料)。そのために歪みが解消され地震が少ないのかも知れません。
  8. 千葉県千倉町南東沖 ― 1923年の関東地震(M7.9、関東大震災)の震源域であったため、歪みが解消されていて地震が少ないのかも知れません。
  9. 千葉県いすみ市南東沖 ― 琉球大学の木村政昭名誉教授が指摘している房総沖の3つの「地震の目」のうちの一つと一致しているかも知れません。
  10. 東京都町田市、神奈川県大和市付近
  11. 三浦半島 ― 1923年の関東地震(M7.9、関東大震災)の震源域であったため、歪みが解消されていて地震が少ないのかも知れません。
  12. 神奈川県小田原市、二宮町付近 ― この付近では1853年3月11日にM6.7の地震が発生し、小田原城が大破、山崩れが多発しています。
  13. 神奈川県熱海市沖
  14. 伊豆大島北沖
  15. 伊豆大島南沖
  16. 伊豆半島南部

(完)


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2012年1月30日月曜日

イヌ、ネコ、マダイの前兆行動


SankeiBiz』が、イヌ、ネコ、マダイ(真鯛)の前兆行動についての記事を掲載しています。「イヌやネコの優れている点は、震度5以上にしか反応しないこと」、「マダイは海底の音や振動を察知する感知能力に優れており」、兵庫県南部地震の前や東北地方太平洋沖地震の後にはマダイの豊漁・不漁の異常が見られた、などなど:

上記記事に登場する麻布大獣医学部動物応用科学科・太田光明教授の研究は、このブログの11年9月9日付「犬は地震予知ができるのか?」でも紹介したことがあります。


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スナメリ漂着 ― 静岡県浜松市


1月29日、静岡県浜松市の中田島砂丘(地図)に、体長約1.6mのスナメリが打ち上げられているのが見つかりました。「伊勢湾と三河湾では年間50頭ほど打ち上がるが、遠州灘では珍しい」とのこと:

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2012年1月29日日曜日

山梨県東部の地震と富士山


昨日の山梨県東部を震源とする震度5弱の地震では、けが人も出たようです:

この地震については、東海地震や富士山の噴火との関連を心配する人が多いようです。気象庁は計測データに異常がないことからキッパリと否定していますが、報道の中には不安を増幅させるような記事も見受けられます:

3番目の「異変」の記事は、テレビ朝日のニュース番組を動画で紹介しているのですが、取り上げられている「異変」はたった二つ。富士宮市で続いている異常湧水と、「西湖コウモリ穴」で冬眠中のコウモリが、例年は50匹ほどなのに対して今年は600匹以上に増加しているということだけです。これで「相次ぐ異変」なのでしょうか。羊頭狗肉としか言いようがありません。

前者は降水量が多かったことが原因とされており、すでに収束の兆しが見えていますが、ニュースの中でそれらの事実にまったく触れないのはフェアとは言えません。後者については、地震や火山活動とどう結びつくのか、よくわかりません。地震が続いている影響でコウモリが絆を求めて集まっている云々という動物カメラマン氏の説明には苦笑させられました。

富士宮市の異常湧水については以下を参照してください:

地震と火山噴火の関連については以下の記事も参照してください。このブログを始めて間もない頃の記事です:

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2012年1月28日土曜日

新発見の小惑星 2012 BX34 が接近通過


1月28日午前0時25分(日本時間)、直径11メートル(バスの大きさ)の小惑星〝2012 BX34〟が地球を掠めて行きました。最接近時の距離は約59000km で、地球から月までの距離の約15%でした:

〝2012 BX34〟は1日前に発見されたばかりで、不意打ちとも言える最接近でした。仮にこの大きさの小惑星が地球の大気圏に突入しても、バラバラになって燃え尽き、地表にはほとんど到達しないとのことです。しかし、いずれは、もう少し大きな小惑星が衝突直前に発見され、軌道や衝突地点を算出する間もなく、避難する余裕のないうちに一つの都市が消滅するということがあるかも知れません。

以下は、〝2012 BX34〟の軌道を描いた動画です:

以下の記事には、最接近時に撮影された写真が掲載されています。細い線が〝2012 BX34〟の軌跡です:

こちらは最接近時に撮影された動画です:

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2012年1月27日金曜日

空白域はどこだ ― 首都圏M7級地震 (その 1)


首都圏でM7程度(M6.7-M7.2)の地震が発生する確率は東北地方太平洋沖地震によって高まり、今後30年間に98%、今後4年で70%とのこと。これは昨年9月に東京大学地震研究所の談話会で発表された研究結果(公式見解ではない)で、それを1月23日に『読売新聞』が取り上げ、他のマスコミも追随したため広く一般に知られることになったようです。以下はこの件についての地震研究所の説明です:

地震調査研究推進本部の「南関東のM7程度の地震の発生確率は今後30年で70%程度」という発表との整合性については上記資料に説明があります。「首都圏」と「南関東」が同じ範囲なのか今ひとつよくわかりません。

あまり気休めにはなりませんが、中国の専門家は否定しています:

関東地方に住んでいる者としては、少なくとも自分の足下でM7がおこってほしくはないものです。どこら辺が危ないのか、過去20年間の関東地方の震央分布図を作ってみました。1992年1月27日以降、2012年1月26日までの震央を4年ごとに5枚の分布図にしGIF動画にしたものです。対象とした地震はM1.0以上、深さ50km以内のものです。素人考えですが、いくつか空白域が見えています:

震央分布 1992年1月27日~2012年1月26日
(クリックで拡大・動画開始、転載不可

震央分布図の作成には気象庁地震カタログと以下のツールを使用しました:
GIF動画の作成には以下のサイトを利用しました:

(続く)

サントリーニ島近海で M5.2 ― ギリシャ


11年11月16日付「サントリーニ島の地震続く ― ギリシャ」の続報です。

1月26日午前6時25分ごろ(日本時間同日午後1時25分ごろ)、エーゲ海南部、サントリーニ島南西の海底でM5.3、深さ30km (USGSの発表ではM5.2、深さ18.5km)の地震が発生しました(震央地図)。ほぼ同じ場所でM4.2とM3.2の地震も発生しています:

震源は、サントリーニ島を北東-南西に貫くChristiana-Nea Kameni-Koloumbos断層と見られています(断層地図)。

サントリーニ島は紀元前1628年ごろに爆発的噴火をおこし、現在も島の地形に残るカルデラを形成しました。このときの噴火が、地殻変動で海中に没したとされるアトランティスの伝説に影響したともいわれています。


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2012年1月26日木曜日

大陸移動説発表から100年


1912年1月6日にドイツの気象学者アルフレート・ヴェーゲナー(アルフレッド・ウェゲナー)が大陸移動説を学会で発表してから、今年で100年になります:

大陸移動説の詳細についてはウィキペディアの解説を参照していただくとして、ここでは大陸移動説についてよく見受けられる誤解について、『疑似科学と科学の哲学』(伊勢田哲治、名古屋大学出版会、2003)から引用したいと思います:
ウェゲナーの説は同時代の地質学者たちに嘲笑されただけだったという誤解をよく見かけるが、これは歴史的には不正確である。ウェゲナーの説は無視されたわけではなく、地質学者の中にも支持者を持った。特に、インドネシア群島のまっただ中でウォレス線をはさんで突然生物相がかわっているという「アノマリ」ととりくんでいたオランダの地質学者たちはウェゲナーの仮説を歓迎した。半信半疑の地質学者たちの間でも盛んに議論が行われ、何度かこれをテーマとした学術会議が行われた。

ウェゲナーは大陸移動の原動力として地球の自転や潮汐力を考えていました。しかし、イギリスの数学者・地球物理学者・天文学者のハロルド・ジェフリースの計算によって「自転やその他の既知の力では大陸の移動は説明できない」とされたため、それ以降は一部の支持者を除いて大陸移動説は無視されることになりました。その後、ウェゲナーは大陸移動説の証拠を探すために訪れていたグリーンランドで、50歳の若さで不慮の死を遂げることになります。墓碑には大陸移動説についての言及はなく、「偉大な気象学者であった」とだけ記されているとのことです。

カール・セーガン博士は、疑似科学や似非科学を批判する著作をいくつも残していますが、『カール・セーガン 科学と悪霊を語る』(カール・セーガン著、青木薫訳、新潮社、1997)には次のような批判に際しての戒めが記されています:
地球物理学の大御所たちはウェゲナーの説に取り合わなかった。彼らは、大陸は固定されたものであり、「漂う」ことなどありえないと決めつけたのだ。ところが今では、プレートテクトニクスは20世紀の地球物理学の重要概念になっている。 (中略) 地球物理学の大御所たちは、全員まちがっていたわけだ。この例からもわかるように、メカニズムが存在しないという似非科学への反論は当てにならないのである。(ただし問題の主張が、確立された物理法則を破っているようなら、反論には大いに重みがある。)

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太陽面大爆発とオーロラ


1月23日昼過ぎ(日本時間)に太陽面で大規模な爆発(太陽フレア)が発生しました。この爆発の方向が地球に向いていたため、高エネルギーの荷電粒子などが25日未明に地球に到達し、ふだんはオーロラが見られない地域でもオーロラが観測されました。:

以下は、スウェーデンで撮影されたオーロラの動画です:

以下は、上の動画の2日前にノルウェーで撮影された動画です(音楽付き):

以下は、太陽観測衛星〝SOHO〟が今回の太陽面爆発を撮影した写真をつなぎ合わせた動画です。爆発後に画面に現れる無数の白い点や線は、爆発によって放出された高エネルギーの陽子(プロトン)が撮像素子に残した軌跡とのこと。今回の爆発の凄まじさを物語っています:

上の動画のタイトルにある「M8.7」は、太陽フレアの強さを示しています。最も弱いものから順番に、A、B、C、M、X という5つのクラスがあり、BはAの10倍の強さ、CはBの10倍の強さ(Aの100倍の強さ)、というように対数スケールで分類されています。各クラスは1から9までの9段階に分けられています。したがって、「M8.7」は最強のクラス X にかなり近い強さのフレアということになります。


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2012年1月25日水曜日

金星にサソリのような生物がいた !?


1982年に金星に着陸した旧ソビエト連邦の金星探査機〝ベネラ 13号〟が撮影した金星表面の写真を詳細に比較・分析したところ、サソリに似た形状のもの(私に言わせればエビ)など、何種類かの生物とみられるものが写っていたという論文を、ロシアの著名な科学者・技術者が発表しました:
  1. Life Spotted on Venus - Russian Scientist
  2. Is there life on Venus? Not in reprocessed Venera-13 images. (写真あり)

ベネラ 13号が同じ場所を時間をおいて撮影した複数の写真を詳細に比較したところ、生物のように動いているものがいくつも見つかったという内容です。もちろん、探査機が着陸した際に舞い上がったほこりの落下や、着陸地点に吹いていた弱い風の影響も考慮されています。

上記(1)は RIA ノーボスチ通信の英語版の記事ですが、ロシア語版には〝サソリ〟の写真が掲載されています。

上記(2)はアメリカの惑星協会(The Planetary Society)のブログ記事です。通常、この種のトンデモ説は相手にしないが、論文を発表した Leonid Ksanfomaliti 氏が惑星探査の分野で実績のある科学者・技術者であるため検討してみたとのこと。結論は、言うまでもなく否定的です。

理由は、いくつかありますが、一つはベネラ 13号が2種類の搬送波を使って写真を送信していたこと。同じ画像であっても、搬送波が違うと差が出てしまうことがあるのだそうです (アナログ方式の通信だった?)。さらに、Ksanfomaliti 氏がベネラ 13号の写真に対して、ノイズの影響で画像が乱れている部分を他の写真から補ったり、過度の鮮鋭化を施すなどの画像処理をおこなっていること。そのような処理がおこなわれた画像の細部どうしを比較して差異が見つかったとしても、もはや意味のある情報とは言えません。

画像のコントラストやシャープネスを極端に強くしたりすると、存在しないものが見えてくることがあるので注意が必要です。良い例が、昨年のエレーニン彗星の騒ぎです。一部のトンデモ屋さんは、そのような画像処理をおこなった結果彗星の周囲に現れた暈のようなものを見て、エレーニン彗星は電磁バリアーに守られている巨大宇宙船だなどと宣ったものです(笑)。

ベネラ探査機の撮影した金星の地表の写真などは以下を参照してください:

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異常湧水に収束の兆し ― 静岡県富士宮市


2011年9月19日付『今年も異常湧水 ― 静岡県富士宮市』と10月2日付『富士山の麓は「水浸し」状態』の続報です。

昨年9月初めごろから続いている富士宮市淀師地区(地図)の異常湧水は、目安となる池や井戸の水位が低下しており、今後大雨などがなければ2月上旬に収束する見通しとのことです:

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2012年1月24日火曜日

ゴンドウクジラ99頭が集団座礁 ― ニュージーランド


1月23日、ニュージーランド南島最北端のゴールデン湾に突き出たフェアウェル・スピット(地図)の浜辺に、99頭のヒレナガゴンドウ(long-finned pilot whale)が乗り上げました:

懸命の救助活動が続けられていますが、満潮を待って海にもどされたクジラが再び浜辺にもどって乗り上げてしまうということが続いています。方向感覚が狂ってしまったのでしょうか。まるで死んだ仲間に殉じようとしているかのようです:

最新の状況は、クジラやイルカの保護・救助活動をおこなっている〝プロジェクト・ヨナ〟のサイトで見ることができます:

フェアウェル・スピットでは、昨年11月中旬と今年1月初旬にもゴンドウクジラの集団座礁が発生しています。このブログの11月15日付「ゴンドウクジラ 65頭が集団座礁 ― ニュージーランド」と1月7日付「ゴンドウクジラ70頭が集団座礁 ― ニュージーランド」を参照してください。


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イルカの集団座礁続く ― 米国・マサチューセッツ州


米国・マサチューセッツ州のケープ・コッド(地図)で、イルカの集団座礁が継続中です。発端は1月14日にマイルカ30頭が岸に乗り上げているのが見つかったこと。その後もイルカの座礁が続き、これまでに少なくとも85頭が岸に乗り上げたと見られています。さらに、海岸近くにいて座礁の危険がある約300頭のイルカの群れが、安全な水域に誘導されたとのことです:

ケープ・コッドでのイルカの座礁は現在も続いています:

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2012年1月22日日曜日

小惑星エロスが地球接近


1月31日から2月1日にかけて、小惑星エロス(433 Eros、写真写真)が地球に0.18天文単位(地球から月までの距離の約70倍)まで近づきます。この接近距離は、1975年1月以来で、次にエロスがこのような距離まで接近するのは2056年1月になります。接近時の明るさは8.6等級で、観望には、暗い夜空と双眼鏡か望遠鏡が必要です:

小惑星エロスのサイズは 34×11×11km で、周期的に地球近傍を通過する小惑星としては2番目の大きさです。

この小惑星には、2001年2月12日にNASAの探査機〝NEAR Shoemaker〟が着陸しています(写真集)。もう2日遅ければ、バレンタイン・デーに探査機が愛の神エロスにタッチ・ダウンしたことになったはずです。今回の接近も、2週間ほどずれていればバレンタイン・デーに地球が愛の神とランデブーすることになったのですが ・・・。


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地震と火山活動が沈静化 ― カナリア諸島


カナリア諸島のエル・イエロ島(地図)南沖の火山活動はまだ続いていますが、その勢いはおとろえています。同島やその周辺で発生する地震の数も昨年12月以降は大幅に減少しています(グラフ)。

1月10日から11日にかけて行われた水深測量(水深地図)では、海底火山の火口は水深130mに達しているものの、昨年11月の測量時の水深150mからわずか20mしか成長していません。過去数ヶ月の火山活動のペースが続いたとしても、山頂部が海面に顔を出すには数年かかるとみられています。火山噴出物のほとんどは、山体を上に向かって成長させるのではなく、山体西側の海底谷を埋め尽くすように深さ2000mの海底に向かって流れ下っているとのことです:

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2012年1月20日金曜日

湖底堆積物吹き上げ ― 琵琶湖 (続報-2)


湖底堆積物吹き上げ ― 琵琶湖 (続報)」の続きです。

もう一つ、『朝日新聞』が記事を掲載しています。こちらの記事では、02年以降に琵琶湖から神戸にかけてひずみの変動が大きくなっていること、高島市(地図)から大津市(地図)にかけての内陸部に琵琶湖西岸断層帯があること、噴き上げ現象が大地震の準備過程である可能性を指摘する研究者の発言などが紹介されています:

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湖底堆積物吹き上げ ― 琵琶湖 (続報)


約2年前の2010年2月26日付「湖底堆積物吹き上げ ― 琵琶湖」の続報です。

滋賀県高島市(地図)沖の湖底堆積物の吹き上げはその後も続いています。時間の経過にしたがって、堆積物が噴き上がっている地点の数が増えたり、吹き出し部分の大きさが拡大したりしているとのこと。以下は2つとも『朝日新聞』の記事で本文は同じですが、タイトルや写真の有無が異なっています:

「08年ごろから湖底に近いほど水温が高い現象が目立ち始めた」という点も気になるところです。


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2012年1月19日木曜日

関東の広範囲で瞬間的な停電 (続報)


Credit: 防災科学技術研究所
1月18日付「関東の広範囲で瞬間的な停電」の続報です。

1月17日午後4時10分ごろに、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都など関東地方の広範囲で発生した瞬間的な停電は、福島県田村市(地図)にある「南いわき開閉所」でおきた何らかのトラブルが原因とされていますが、今日(18日)、その田村市の周辺で3回の有感地震が発生しました。

以下は気象庁発表の速報値と防災科学技術研究所AQUAシステム・メカニズム解カタログ所載のデータ(括弧内)です:
  1. 12:10ごろ M4.2、深さ 10km、最大震度 3 (深さ 2km、Mw3.9)
  2. 12:38ごろ M3.5、深さ 10km、最大震度 1
  3. 22:29ごろ M4.0、深さ 10km、最大震度 3 (深さ 5km、Mw3.8)

特に(1)の地震では、最大震度3を観測したのが田村市滝根町となっています。また、AQUAシステムのデータでは震源の深さが2kmと非常に浅く、地上に何らかの前兆が現れやすかったとも考えられます。


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2012年1月18日水曜日

細胞の中のスマイリー・フェイス


ベータ・カテニンという発がん作用のあるタンパク質が、どのようにして細胞核に入り込むかを調べていたオーストラリアの科学者が撮影した映像です。スマイリー・フェイスの丸い顔は、細胞の核だそうです:

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関東の広範囲で瞬間的な停電


1月17日午後4時10分ごろ、福島県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都など関東地方の広範囲で瞬間的な停電が発生しました。照明が一瞬消えたり、工場の機械の稼働に問題が生じたりしたとのこと。福島県田村市(地図)にある「南いわき開閉所」で何らかのトラブルがあり、瞬間的に電圧が低下する現象が起きたのが原因とみられています:

東京電力管内では、前日にも停電が発生しています。1月16日午後5時40分ごろから約4時間にわたって、東京都江戸川区内の約5万9千世帯が停電しました。こちらは、江戸川区内の鹿骨(ししぼね)変電所(地図)で設備トラブルがあったのが原因とみられています:

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2012年1月17日火曜日

1週間先の地震予測情報を携帯などへ配信


ビットウェイ社が「地震解析ラボ」による予測情報を携帯電話、スマートフォン、PCに配信するサービスを1月18日から始めるとのことです:

以下はビットウェイ社の発表資料です:

地震解析ラボについては、このブログの10年10月8日付記事「地震解析ラボ」も参照してください。


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2012年1月16日月曜日

ミンククジラ漂着 ― 福井県若狭町


1月14日、福井県若狭町世久見(地図)の海岸に、体長約 4.5m のミンククジラの死骸が漂着しているのが見つかりました。死後約1週間とみられています:

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マッコウクジラが座礁 ― 茨城県北茨城市


1月14日午前、茨城県北茨城市磯原(地図)の海岸に、体長 4.1m のマッコウクジラが乗り上げ動けなくなっているのが見つかり、安楽死の処置がとられました。群れからはぐれた子どもとみられています。北茨城市周辺でクジラが漂着したのは、2010年2月の高萩市の事例以来、約2年ぶりとのことです:

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フォボス探査機が大気圏突入


ロシア連邦宇宙局(ロスコスモス)はまだ発表を行っていませんが、ロシア国防省の当局者が RIA Novosti 通信に語ったところによると、フォボス探査機〝フォボス・グルント〟は、日本時間1月16日(月)午前2時45分にチリ領ウェリントン島(地図)の西方1250kmの太平洋上で大気圏に突入したとのことです(軌道図):

一部の報道は、破片はブラジルにも落下した可能性があると伝えています。


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2012年1月15日日曜日

その後のラブジョイ彗星 (続報)


ラブジョイ彗星は非常に暗くなり肉眼ではほとんど見えなくなりましたが、長時間露光の写真には依然として視角20度以上の尾が写っています。以下の写真は1月13日に撮影されたものです。画面右下から左上に向かって淡い尾が伸びているのがわかるでしょうか:

その他の写真もご覧ください。各写真はクリックで拡大します:

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フォボス探査機の大気圏突入迫る (続報)


ロシア連邦宇宙局(ロスコスモス)が1月14日付で発表したところによると、フォボス探査機〝フォボス・グルント〟の大気圏突入は1月15日から16日にかけてで、中心時刻は15日 21:51 GMT(日本時間16日午前6時51分)となっています。添付されている軌道図によると、中心時刻には、フォボス・グルントは太平洋南東部・チリ西方沖を北上中です。この時刻に大気圏に突入すると、アンデス山脈南部を挟むチリとアルゼンチンに破片が落下する可能性があります:

日本上空を通過する時刻や軌道については、文部科学省のフェースブックに情報があります:

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2012年1月14日土曜日

毎月11日前後の地震


以下の記事、内容はともかく、掲載されている「毎月11日前後に起きた震度4以上の地震」をまとめた表は参考になります:

記事中の木村政昭琉球大名誉教授の言葉 ―― 「4月11日にM7級の余震があって以降、ほぼ1カ月周期で強めの余震が発生するクセがついたとみていた。その傾向が現在も続いている」 ―― は疑問です。地震に「クセがつく」などということがあるのでしょうか。毎月11日前後におきた地震と、それ以外の期間におきた地震の発生頻度に統計的に有意な差があるという確認はされているのでしょうか。


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2012年1月13日金曜日

赤い発光雲を観測


11年12月20日付『24日に「宇宙花火」』の続報です。

1月12日朝、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の「熱圏中性大気とプラズマの結合過程解明」を目的とした観測ロケットが内之浦から打ち上げられ、リチウム・ガス放出による赤い発光雲の観測に成功しました。このロケットは12月24日に打ち上げられる予定でしたが、悪天候のため、数回にわたって延期されていました。

赤い発光雲は約30分間にわたって観測されたとのことです。以下はその写真です:

詳しくは以下のJAXA資料を参照してください:

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