2011年9月19日月曜日

今年も異常湧水 ― 静岡県富士宮市


このブログはグーグルの〝Blogger〟というサービスを使っているのですが、その機能の一つに「統計」があります。自分のブログに関するさまざまな統計を見ることができるのですが、その中に、個別の記事に対するアクセス数トップ10のグラフがあります。これを見ていると、ときおり、古い記事が急激にアクセス数を増やしてトップ10入りすることがあります。数日前から、2010年10月22日付の「異常湧水 ― 静岡県富士宮市」がトップ10に入っているのですが、原因は以下 ―― 今年も静岡県富士宮市で異常湧水が発生したことでした:

富士宮市の淀師地区(地図)などの少なくとも20か所以上で、住宅の庭や道路から水が湧き出し、淀師地区周辺では、道路や住宅の庭が浸水しているところもあるとのこと。

昨年の場合は「台風9号による豪雨で市内の9月の雨量が大きく増えた」こと、今年の場合は「台風12号で富士山に降った大雨が時間をかけて富士宮市まで流れてきた結果、地下水が上昇した」ことが原因と推定されています。

富士宮市では、「異常湧水警戒本部の設置基準水位(湧玉観測水位119m)に達していませんが、対策が後手にまわらないよう」に、異常湧水警戒本部を設置しています:

富士山の側火山は山頂を中心にして北西-南東方向に並んでいます。これは、フィリピン海プレートの沈み込みによって富士山にかかる水平最大圧縮力の方向と一致しています。水平最大圧縮の方向には亀裂が入りやすく、そこが板状の火道となって地表に達すると側火山が形成されるためです。地図を見るとわかるのですが、富士宮市は山頂からみて南西の方向、つまり水平最大圧縮の方向と直交する水平最小圧縮の方向にあります。このことが、湧水のおきやすさと関係があるかはわかりませんが。


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