2011年9月23日金曜日

大型衛星落下「注意報」 (続報-5)


以下は〝Space.com〟の記事ですが、NASA以外のサテライト・ウォッチャーや研究者の落下予測が掲載されています。NASAの発表と矛盾はありませんが、NASAの発表よりも落下時刻や場所が絞り込まれています:

トロント在住で世界的な人工衛星追跡グループのリーダーである Ted Molczan氏は、UARSの大気圏突入を日本時間で9月24日(土)の午前3時から午前7時の間と予測しています。その時間帯に UARS が通過する地域を示したのが以下の地図です:

UARS の軌道計算には USSTRATCOM(United States Strategic Command、アメリカ戦略軍)が公表している軌道要素が使われています。地図には都市の照明が描かれているので、人口密集地とそうでない地域がはっきりわかります。大気圏突入が予想されている時間帯に、UARS はヨーロッパや日本・中国など東アジアの人口密集地上空を通過しています。

Molczan氏によれば、大気圏突入の可能性がもっとも高いのは、フィリピン東方・ニューギニア北方の太平洋(フィリピン海)で、パラオ近海の上空となっています。

ベルリン在住の Harro Zimmer氏は、大気圏突入の場所を南緯 0.2°、東経 140.1°と予測しています。これは Molczan氏の予測場所よりはやや南にずれていますが、やはりニューギニアの北方海域です。

上にリンクを張った地図に従うならば、日本に UARS の燃え残りが落下する可能性があるのは、9月24日(土)の午前3時から午前7時までのうちの早い時間帯に限られることになります。

ここで注意しなければならないのは、人工衛星の大気圏突入は大気上層の不規則な変動に大きく左右されるという点です。上記の予測も、大きくずれる可能性があるがあることをご承知おきください。


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