2010年9月3日金曜日

セウラワ・アガム山の警戒レベル引き上げ ― インドネシア

9月 2日、インドネシア・スマトラ島最北部のナングロ・アチェ・ダルサラーム特別州(インドネシアの地方行政区画)にあるセウラワ・アガム山(スーラワ・アガム山、Mt. Seulawah Agam、地図)で地震が増加し、警戒レベルが引き上げられました:

上記『ジャカルタ・ポスト』紙の記事とインドネシア火山調査所(VSI)の発表を約言すると以下のとおりです:
  • セウラワ・アガム山の火山活動が活発になってきた。特に地震が増加しているので警戒レベルを 1段階引き上げてレベル 2とした。(記事では警戒レベルが引き上げられたのは木曜日となっていますが、VSI の発表では 9月 1日水曜日となっています。)
  • 8月中、火山性微動は 1日あたり 80回(通常の 3~4倍)、火山性地震は 1日あたり 99回(通常の 5~6倍)に増加した。山体での構造性地震を 7回、その他の構造性地震を 40回(1日あたり 1~2回)観測した。
  • セウラワ・アガム山はしばしば霧に覆われているので、目視による観測には制約がある。晴れた日の観測によると山体表面に大きな変化はなく、また山頂の火口から噴煙も上がっていない。

セウラワ・アガム山は海抜 1810m の成層火山で、しばらく噴火していないので深い森林に覆われています。1510年前後と 1839年 1月に噴火の記録があり、ともに火山爆発指数 VEI は 2 と見積もられています。今回噴火に至るとすれば、171年ぶりの噴火となります。

南隣の北スマトラ州では、8月 29日にシナブン山が 410年ぶりの噴火をしています。


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