2010年9月29日水曜日

レアアースほしさに …… (その 1)

日本人であることをこれほど恥ずかしく思ったことはありません。尖閣諸島の領海内で密漁をしていた中国漁船の船長を公務執行妨害容疑で拘束したものの、中国の恫喝に周章狼狽して釈放した件です。海外の報道を見ていても、日本が中国に無条件降伏、日本が中国に屈服させられた、日本が完全敗北 …… などのタイトルが飛び交いました。

これほどの外交的敗北と国家の威信失墜という失態を演じた内閣は、もし恥というものを知っているのであればすでに総辞職しているのではないでしょうか。

菅首相は急遽予定を変更してベルギーの首都ブリュッセルで開かれる ASEM(アジア欧州会合、Asia-Europe Meeting)に自ら出席し、中国の温家宝首相との会談を模索するとのこと。あまりにも拙速。外交音痴というべきか、交渉下手というべきか。この時期にこちらから会談を求めれば、そのことだけで相手側が優位に立ってしまいます。仮に会談が実現したとしても、会談に応じてくれたことに対する謝意や今回の事件に対する謝罪じみた言質を与えたり、低姿勢で卑屈と受けとられるような立ち居振る舞いで恥の上塗りをしないようにしてほしいものです。私の頭には 「カノッサの屈辱」 という言葉が去来しています。

以下の記事に見られるように、官房長官がすでに卑屈な態度をとっているので非常に心配です。東シナ海・白樺ガス田付近を航行中の中国の海洋調査船について 「周辺にいらっしゃることは確認している」 などなど、この人は日本語のネイティブ・スピーカーなのか疑わしくなってきます。官房長官といえば内閣のスポークス・パーソンですから、もう少し日本語の上手な人になってもらった方が良いのではないでしょうか:

中国が非常に高圧的な態度やレアアースの実質的禁輸措置をとったことで、世界各国には中国に対する警戒感が広がっています。以下にいくつか海外の報道を紹介します。


(続く)