2010年7月30日金曜日

フィリピン海の範囲 (その 1)

(画像をクリックすると拡大します)

グーグル・マップで東京湾を見ると 「フィリピン海」 という表示が現れます:

グーグルが修正する前に急いで見ておきましょう:

もし、上記をクリックして現れるグーグル・マップで「東京湾」と表示されたら、念のために左上のスケールで縮尺を 1段上にしてみてください。それでも「東京湾」と表示されるようでしたら、多分グーグルが修正したのだと思います。

この件で思い出したのが、「西多摩の鶯」さんの 『宏観休憩室 地震前兆研究村』 という掲示板に私が 3年ほど前に投稿した 「九州や四国の太平洋側では…」 という記事です。日本では太平洋だと思っている海域も、国際的な取り決めではフィリピン海であるという内容です。

最近の豪雨を伝える TV の気象情報でも 「東海地方以西の太平洋岸」 という表現を耳にしましたが、東海地方以西が面しているのは太平洋ではなくフィリピン海、土佐の桂浜で坂本龍馬の銅像が見つめているのも太平洋ではなくフィリピン海の彼方というお話です。

以下に当時の投稿を転載します:
No.4256(No.4136への返信) 「九州や四国の太平洋側では…」(その1) 投稿者:Nemo 投稿日:2007/06/09(土) 19:20

先日、午後7時のNHKニュースの終わり頃に放送される天気情報コーナーで気象予報士が「九州や四国の太平洋側では…」と気象情報を伝えていました。いつもなら何の疑問も感じずに聞き流すところですが、たまたま南海地震とフィリピン海プレートのことを考えていた時だったので「アレッ?」と思いました。

四国や九州の沖合にある南海トラフに沈み込んでいるのはフィリピン海プレートであって、太平洋プレートではないですよね。とすると、四国や九州が面している海は、太平洋ではなくフィリピン海ではないのでしょうか。

天気予報では「西日本の太平洋岸」という表現もよく耳にします。いくつかの県庁のホームページにも、その県が太平洋に面しているとの記述があります。たとえば、高知県は 「南は太平洋に面して…。太平洋を臨む海岸線は長く…」、静岡県は 「日本のほぼ中央に位置し、太平洋に面して…」 と書いています(下記リンク参照)。しかし、高知県沖の南海トラフや静岡県沖の駿河トラフに沈み込んでいるのはフィリピン海プレートです。

調べてみると、国際的な取り決め上は、それらの県は太平洋ではなくフィリピン海に面しているというのが正しいようです。高知・桂浜にある坂本龍馬像は、太平洋の彼方を見据えていることになっていますが、実はフィリピン海の彼方を見つめているということになります。また、高知県には太平洋の名前を冠した高校がありますが、国際的な視野で活躍する生徒を育てるためには「フィリピン海高校」と改称すべきかも知れません ;-)。なんだかよその国の学校みたいな響きです。千葉県にあるにもかかわらず新東京国際空港とか東京ディズニーランドという施設があるぐらいですから、どうでもいいようなものですが。

(続く)