2010年5月17日月曜日

木星の南赤道縞が消失

木星の表面には、赤道と平行に走る何本かの縞模様が見えます。その中でも、アマチュアの所有する小口径望遠鏡でもはっきり見えるのは北赤道縞 (NEB: North Equatorial Belt) と南赤道縞 (SEB: South Equatorial Belt) です。縞模様は幅が太くなったり細くなったり、色が濃くなったり薄くなったりします。昨年頃から南赤道縞に「淡化の兆しがある」と言われていましたが、このほど完全に見えなくなってしまいました。

以下は “ASTRO BOB” のブログ記事ですが、木星の写真 3葉と動画 1本が掲載されています:

上から 1番目の写真は、木星の縞模様の名前を説明しています。

2番目は動画で、木星の雲の動きを捉えています。南赤道縞を擦るようにして大赤斑が移動していく様子に注目してください。

3番目の写真は、昨年 6月(左側)と今年 5月(右側)に撮影された写真を比較のために並べています。昨年の写真でははっきり見えていた南赤道縞が、今年の写真では消えてしまっています。

なお、今年(右側)の写真で大赤斑が写っていないのは、木星の自転のために地球から見て木星の裏側に回ってしまったためです。南赤道縞と一緒に大赤斑も消えてしまったわけではありません。

4番目の写真には、淡化した南赤道縞と大赤斑が写っています。

南赤道縞の淡化・消失は 3~15年程度の間隔でおきる現象で、とりたてて異常なことではありません。消失の原因ははっきりしていませんが、木星大気の気象パターンが変化して南赤道縞を構成する雲の温度が低下、それにともなって雲頂高度が下がり、周囲の明るい色の雲の中に沈んでしまうため、とも言われています。


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