2009年9月17日木曜日

スーパー・タイフーン

以下は、宇宙関係の情報を扱うブログ『Space Gizmo』の記事です。掲載されているのは、現在マリアナ諸島付近を北上中の非常に強い台風 14 号(チョーイワン)を、熱帯降雨観測衛星「TRMM」が捉えた画像です(画像をクリックすると拡大します):
画像は、台風内部の降雨状態を示しており、赤は降雨の激しい部分、青は降雨の弱い部分を現しています。TRMM 衛星には、さまざまな観測装置が搭載されています。画像の中で、色分けが細かい帯状の部分は降雨レーダー、それ以外はマイクロ波観測装置で観測されたものです。

台風 14 号は勢力が非常に強く、現時点での中心気圧は 915 hPa。9月 16日には、今シーズンの太平洋地域で初の “Category 5 storm” になっています。現在の気象庁の予報では、連休の前半に暴風警戒域が関東地方にかかりそうです。

TRMM とは、“Tropical Rainfall Measuring Mission”の略で、日米共同のプロジェクトです。その説明を JAXA のページから引用します:
TRMMは 1997(平成9)年 11月 28日に種子島宇宙センターから H-II ロケット 6号機によって打ち上げられました。現在、順調に観測を行っています。日米共同プロジェクトとして、日本側が打ち上げロケットと新しい観測機器である降雨レーダ(Precipitation Radar: PR)の開発を担当し、アメリカ航空宇宙局(NASA)が衛星本体、降雨レーダ以外の4つの観測機器の開発、衛星運用を担当しました。降雨レーダ PR で取得されたデータは、例えば台風内部での降雨の強さを立体的な分布として示すなど、今までに世界で類を見ない新しい種類のデータとして世界的に注目を浴びており、降水に関する様々な新しい知見をもたらしています。
TRMM プロジェクトのホームページは以下にあります:
以下の JAXA のページでは、世界中の台風、ハリケーン、サイクロンの観測データを見ることができます: